子どもたちの『食育』が心配・・・”変な給食” [食べること]
(豚肉を野菜と一緒にせいろ蒸しにしたヘルシーメニュー)
(韓国料理のおかずは素材の種類が多い)
(石焼きビビンバは自分では作れません)
リタイア生活を始めた頃、自宅近辺に適当なご飯やさんが少いため『昼食難民』になりそうだった私ですが、最近はご近所探訪の成果と年金生活者としての知恵&節約モードで昼食に悩むことも少なくなりました。
(パスタには、なすとリコピンが豊富なトマトをたっぷり)
(キャベツが沢山食べたくなったらポトフ)
コレステロール値が高いのでそのための配慮はしますが、栄養バランスに関しては、一日三食トータルで考えることにして昼食は結構適当だったりもします。
我が家は子どもが生まれてからも共働き生活だったので、娘は生後6週間から保育園児となり、昼食は給食担当の職員の方が作った給食のお世話になる生活が小学校卒業まで続きました。
(東北の味覚、せんべい汁。きのこを沢山入れるのが好みです)
(鍋のあとの雑炊が楽しみ)
鍋料理は冬場の手軽なメニューとして我が家でもしばしば登場するお気に入りメニューで、鍋のあとの雑炊やうどんも楽しみです。野菜が沢山摂れるし多めに作れば次の晩ごはんも楽できるので、ものぐさな私にはぴったりですが、子どもの『食育』という観点からは留意すべきこともあるようです。
娘が保育園児の頃、園との連絡帳には毎日自宅での生活情報として朝晩の食事の内容も記入するようになっていました。
娘がお世話になっていた保育園の給食は手作りでメニューもよく考えられていたので、冬場は娘の夕食にも鍋料理や雑炊などのメニューが頻繁に登場しました。しかし、ある日の連絡帳に“素材の味が混じった雑炊のような食事ばかりだと、肉や野菜など素材そのものの味がわからない子供になってしまうので注意してください”と先生からの書き込みがありました。当時、『食育』という言葉は一般的ではなかったのですが、保育園では『食育』がきちんとなされていたように思います。
小学校にあがってからも、娘の小学校は自校調理方式でいつも作りたてのあたたかい給食が提供されていました。メニューもバラエティに富んでいましたが、娘が苦手だったのは「揚げパン」だけ。私が苦手なレバー料理も、他人の分も食べてあげるほどおいしかったそうです。
夕食メニューと重複しないために、毎月配布される献立表をチェックしていましたが、時にはちょっと変わった組み合わせのメニューが登場することもあったような気がします。といっても娘の記憶の中の給食は学校生活における楽しみであり、手作りで美味しい給食という印象のようです。
娘の学校は恵まれている方だとは思っていましたが、先日の朝日新聞の記事には驚かされました。
首をかしげたくなる学校給食のメニューを集めた本「変な給食」という本が出版されたというのです。
管理栄養士である著者・幕内秀夫さんは、「学校給食と子どもの健康を考える会」を設立し、全国の給食情報を収集してきた方ですが、献立表に書かれた材料一覧をもとに自ら調理して再現した料理の写真入りで“変なメニュー”を紹介しています。
幕内さんによる“変なメニュー”とは、
●食べ合わせがミスマッチ
●砂糖と油を多く使った「お菓子給食」
●分量そのものが足りない「貧乏給食」など。
「成人病の低年齢化といった健康問題につながるばかりか、子どもの味覚がおかしくなる」と幕内さんは指摘していると記事にはありました。
さて、実際に出された”変な給食”メニューの実例として新聞で紹介されているのは、
★酢豚、ジャムトースト
★豆腐のカレー煮、ココア揚げパン
★チョコパン、アメリカンドッグ、白菜スープ
★桜エビのかき揚げ、みそ汁、黒糖パン
★カレーうどん、アメリカンドッグ、小倉白玉
もし、こんなメニューを我が子の給食の献立表にみつけたら、ちょっとびっくりですね。
しばらく前になりますが、コンビニ食に頼りがちな一人暮らしの若い女性の食事内容が「カロリー足りて、栄養足りず」などと言われたことがありました。“変な給食”のメニューは、栄養素のバランスだけはしっかり計算されているものの、全体の食べ合わせまで配慮していない『福笑いメニュー』が多いそうです。たしかに、一品ずつは家庭でも食べますが、この組み合わせは普通あり得ないでしょう。
米飯給食よりもパン給食の方が“変なメニュー”になりやすいとも幕内さんは指摘していますが、そういえば、娘が通っていた当時の小学校では米飯給食が多かったようです。
WEBサイトを運営している知人は、次世代を担う子どものために“食育と食の安全を考える”「はなまる給食」というサイトを立ち上げました。学校給食の献立とレシピを紹介するこのサイトに情報提供している学校はまだ数少ないのですが、参加校がもっと増えるようになれば、あんな“変な給食”を出す学校が減るかもしれませんね。