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新緑の原村で藤村俊介さんのチェロ演奏会、“優雅な白鳥”も水面下では? [原村の小さなホール]

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信州・原村 八ヶ岳農場

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リングリンク・ホールのシンボルツリー「ズミ」はまだ開花せず
ピンクの芝桜がお客様をお出迎え

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今年も新緑の信州・原村のリングリンク・ホールに藤村俊介さんのチェロ演奏が心地よく響き渡りました。


小林節子さんが主宰するリングリンク・ホールの恒例イベントに私が裏方として参加するのも8回目になりますが、藤村さんはこの小さなホールで演奏するのを楽しみにしてくださり、神奈川県から日帰りで駆け付けてくださいました。

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開演前、ピアノ伴奏の奥様と入念なリハーサル
演奏を独り占め状態の贅沢なひとときは裏方の特権


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東京からお越しの方も含む30名あまりのお客様
2階席で聴く演奏は天上の妙音?


今年の演奏会も奥様の彩子さんと譜めくり役のお嬢さんが同行するファミリーコンサート。
数年前からチェロを始めた坊ちゃんとの合奏が聴けることを楽しみにしていたのですが、あいにく学校行事と重なり不参加となったのは残念でした。

プログラムは、昨年秋にリリースされたご自身4枚目のソロアルバムが中心とのことでしたが、演奏曲目の発表は当日のお楽しみ。

ハバネラ~チェロ小品集~

ハバネラ~チェロ小品集~

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: マイスター・ミュージック
  • 発売日: 2013/10/25
  • メディア: CD


さて、自己紹介がわりの1曲目は今年もバッハの無伴奏です。


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♪♪ J.S.バッハ 無伴奏チェロ組曲第三番より
                 プレリュード ♪♪

バッハの無伴奏チェロ組曲は2007年リリースの下記CDに収録されています。

カサド:無伴奏チェロ組曲

カサド:無伴奏チェロ組曲

  • アーティスト: 藤村俊介,藤村俊介,カサド J.S.バッハ
  • 出版社/メーカー: マイスター・ミュージック
  • 発売日: 2007/04/24
  • メディア: CD

 

2曲目からは奥様のピアノ伴奏で進行します。

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♪♪ カッチーニのアヴェ・マリア ♪♪

♪♪ バッハ&グノー アヴェ・マリア ♪♪



どちらもよく知られた2曲のアヴェ・マリアですが、東日本大震災後、日本中の演奏会でリクエストが多かった楽曲は、バッハ&グノーのアヴェ・マリアときいたことがあります。


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ラファエロ『大公の聖母』

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カラヴァッジョ『蛇の聖母』


私はラファエロの名画『大公の聖母』のようなイメージのバッハ&グノーも好きですが、カラヴァッジョが描く聖母のように、聖母マリアの哀愁やわが子・キリストへの想いが感じられるようなカッチーニもよく聴きます。


♪♪ J.S.バッハ G線上のアリア ♪♪

♪♪ A.ルビンシテイン メロディー 
         & ロマンス ♪♪

アントン・ルビンシテインはロシアのピアニストで、サンクトペテルブルク音楽院の創設者。
チャイコフスキーは弟子にあたる。


♪♪ チャイコフスキー 感傷的なワルツ ♪♪

♪♪ サン=サーンス 白鳥 ♪♪

チェロの独奏曲としてあまりにも名高い「白鳥」の原曲の編成はチェロと2台のピアノ。
藤村さんのCDでは、ピアノのかわりに2台のハープが伴奏することでテクスチュアの充実感や広がり感を演出。
(参考:CDのライナーノーツ)



♪♪ マスカーニ 間奏曲
   カヴァレリア・ルスティカーナより ♪♪

オペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』は美しい旋律で有名だが犯罪がらみの暗殺など悲しい宿命の物語。
マフィア映画「ゴッド・ファーザーPart3」の主人公が見に行くこのオペラの間奏曲が、映画のラスト、娘が撃たれたあとに流れる。

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(未踏の地、シチリアはスペインのこんな風景と似ている?)


♪♪ ポッパー ハンガリー狂詩曲 ♪♪


<アンコール曲>
♪♪ ポンセ エストレリータ ♪♪




藤村さんは演奏の合間に楽曲や作曲者に関するエピソードなどを披露されるので、私にとっては“クラシック音楽豆知識”が充実するのも楽しみのひとつです。


今回は、サン=サーンス「白鳥」について。
水辺にいる白鳥は優雅に泳いでいるようにみえるが、水面下では足をばたつかせて泳いでいるのかもしれない。

この曲も、演奏を聴く人にとっては優雅に思えるかもしれないが、音程をとる指のポジションや、ピアノ伴奏と間合いの取り方をぴったり合わせるのは結構難しい。
ということで、実際におふたりで演奏しながら具体的なポイントの説明がありました。

このあたりは、フィギュアスケートのペアの演技にも共通するかもしれないとも言われましたが、難しいことを何でもないように見せるのがプロの技なのでしょう。


また、今回のCD録音に際して、ハープの演奏者が一人だとピアノが両手を駆使するのにかなわないと思い贅沢をしてハープ奏者を二人頼んだそうです。

たしかに、私が持っているCDにもハープの伴奏のものがありますが、ハープは1台です。
2台のハープによる伴奏と、ハープが1台またはピアノ伴奏の場合、どのように聞こえ方が違うのか聴き比べてみようと思いますが、はたして私の耳の精度でも聴き分けられるものなのでしょうか。


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kikiママ

あーや様 こんにちは。

藤村俊介さんのCD、先ほど届いて聴きました。そしてチェロとハープが奏でる美しい響きに大変感動いたしました。
藤村さんはN饗のフォアシュピーラーとしてしか存じあげておらずソロの生演奏も聴いておりませんです。
初めてCDを聴かせていただき素晴らしい演奏に深く感動いたしました。
もともとチェロは大好きな楽器です。若いころ聴いたスーク三重奏団のチェロ奏者ヨゼフ・フッフロのチェロの音色の美しさに感動したのが始まりでした。
あーやさんのブログがご縁で藤村さんのような素晴らしい演奏家を知ることができ感謝申し上げます。
リリースされている他のCDもぜひ聴きたくて注文してあります。
本当にありがとうございました。
by kikiママ (2014-05-24 15:05) 

ジョージ

kikiママさん、ご訪問&コメントありがとうございます。
藤村さんのCDを早速聴いていただきさらに他のCDを追加注文までなさったとのことうれしい限りです。

私は信州・原村で藤村さんの演奏を聴くまでチェロ単独の演奏会を生で聴いたことがありませんでした。でも藤村さんの素晴らしい演奏に出会ったことをきっかけに、マニアではない普通の音楽愛好家の方々にもご紹介したいと思うようになりました。

藤村さんは演奏だけでなくお人柄もよく、素敵なご家族と一緒に原村に来てくださるときは私たちにとって至福の時。
機会がありましたら演奏会のご案内もしますのでどうぞよろしくお願いいたします。
by ジョージ (2014-05-24 19:25) 

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