桜の散歩道・・・・・・鄙の桜を愛でながら亡き友に思いを馳せる [街あるき]
この数年、初詣に行きそびれることがあっても満開に咲き誇るソメイヨシノだけは見逃したくないという思いが強く、都内の桜の名所に出向き写真を撮るようになりました。
(皇居・千鳥ヶ淵:2009.4撮影)
(目黒川:2008.4撮影)
特に“両岸から張り出した桜の枝が水面に覆いかぶさる風景”が好みで、皇居・千鳥ヶ淵緑道や目黒川の桜の散歩道は何度でも歩きたいお気に入りの『お花見スポット』です。
例年なら心が浮き立つような桜の季節にもかかわらず、今年はなんとなく気分が沈みがちでした。
というのは、昨年2月に亡くなった大学のクラブ同期の友人を偲ぶ会を計画していたさなかに、同期の男性の訃報が飛び込みました。会の目的が『偲ぶ会と送る会』に変わってしまったことを嘆いていたら、今度は同期の友(女性)がかなり厳しい闘病生活中という情報がはいったのです。
2月はじめに会った時は、手術を控えていることなど傍目には分からずいつも通り話をしたばかりだったので、深刻な病状とはにわかに信じられない気持ちでした。
(善福寺川の桜並木)
都内の桜が満開になった日、杉並方面に住む友人の誘いで善福寺川のお花見に向かう途中、彼女の容態が急変して帰らぬ人となった知らせを受けました。
せっかくなので友人とのお花見は決行しましたが、美しい桜並木を歩きながらも、突然この世から居なくなってしまった友についつい思いを馳せがちでした。
長寿の時代というのに、私の友人は急いで人生を駆け抜けてしまう人が本当に多すぎます。
住宅街のそばを流れる善福寺川の静かな遊歩道では、近所の人たちがお年寄りや小さな子どもと一緒に、桜の木の下に腰を下ろしてお弁当を広げながらのんびりお花見をしていました。
(善福寺川の桜並木)
気心のしれた仲間や家族と近間でお花見をするような何気ない日常生活が、ある日突然終わってしまうなんて今の私には想像できませんが、友は今年の桜を見ずに逝ってしまいました。
(目黒川の桜:週末には桜まつりが開催されていました)
友の葬儀があった週末、都内はどこも見事に満開の桜でしたが花冷えと言うにはあまりに寒すぎる陽気で、週明けも冷たい雨。これほどまでの天候不順は今まで体験したことがないように思います。
(京成線・鬼越駅付近では電車からも桜並木が見えます)
脱力感に襲われていた私ですが、ぽかぽか陽気に誘われて、京成沿線の桜の名所である真間川(市川市)の桜並木を見に行きました。
(スタート地点:真間川の上流に向かいます)
京成線・鬼越駅から上流に向かい、富貴島小学校の横から回り込んで細い川幅の遊歩道を歩くコースは地方都市の雰囲気が感じられるコースです。
(自然の残る川辺には様々な鳥が飛来します)
(どぶの匂いも感じられる川ですが、水鳥が遊んでいました)
(北方橋の上でお弁当を広げる人たちもいました)
(八方橋付近は工事中で迂回するようになっていました)
(対岸をよく見ると川幅がかなり狭くなっています)
(富貴島小学校横の道から回り込んで真間川に出ます)
川の改修工事のために桜並木が伐採されてしまったエリアもあるようなのですが、一級河川とは思えないほど川幅が狭いところもあります。
(川幅が狭いけれど一級河川・真間川です)
千鳥ヶ淵緑堂のような華やかさはないけれど鄙びた散歩道なので、今の私の気分にぴったりのお花見スポットでした。
(適当なところで折り返し、踏切を過ぎて下流に向かって歩くと国道14号に出ます)
自分の未熟な写真撮影技術では、その美しさを十分伝えられないもどかしさはありますが、少しはお花見気分を楽しんでいただけたでしょうか。
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