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「ドナウの真珠」ブダペストで見たキリスト教とイスラム&ハンガリー芸術の融合 [海外旅行]

  

ハンガリーは、アジア系のマジャル民族による建国以来、オスマントルコやオーストリアに支配されたり、独立の夢もつかのま、ソ連に占領された歴史があります。
1989年にハンガリー共和国が誕生した後は、いちはやく自由経済を導入し、東欧諸国の中でもっとも経済の安定した国であり、2004年にはEUに加盟しています。
オーストリアやチェコなど中欧が旅慣れたシニアに人気ですが、私も2007年秋の中欧旅行でハンガリーの首都ブダペストに行きました。ガイドさんの話によるとハンガリーもなるべく早くユーロを導入したいようですが、インフレで物価が高騰するわりにGDPがのびていないため、ユーロ導入は当初の予定より遅れそうだということでした。確かに物価高騰のペースが速く、手元のガイドブックに載っている価格からかなり値上がりしていると感じました。とはいえ、生鮮食品の自給率が高くまだまだ物価水準は相対的には低いので、ブダペストに興味がある方はユーロ導入前に行くことをオススメします。

ブダペストの街は、ドナウ川をはさんでブダとペストの2地域に分かれており、観光の見所も双方にあります。
ブダ側の丘の上にあり、ペスト側が一望できる「漁夫の砦」の前にある「マーチャーシュ教会」は、白いレースをまとったような外観が美しいといわれていますが、私が訪れたときはあいにく外装工事中でした。
でも、一歩中に入ると、壁や柱から天井に至るまで細密に描かれた色彩豊かな模様がとてもきれいなのにびっくり
この教会は、ロマネスク様式で建てられたものが14世紀にゴシック様式に改築、16世紀にはトルコ軍襲来によって教会はイスラム寺院となってしまいました。その後、18世紀にバロック様式のキリスト教会に修復されました。1867年には、オーストリア=ハンガリー二重帝国の王に就いたフランツ・ヨゼフ一世とエリザベート皇妃の戴冠式が行われた教会でもあります。フランツ・ヨーゼフがゴシック様式に戻すように命じたときに取り入れられたハンガリー風装飾芸術装飾などが独特の雰囲気を醸し出しています。フレスコ画やステンドグラスには後世のものもあるようです。
   
  


黄金に輝く主祭壇はハンガリーでもっとも美しいものと言われているのを納得するまばゆさです。
キリスト教とイスラム、そしてハンガリーの芸術がミックスしたとても魅力的な聖堂でした。
キリスト教会なのにイスラムの名残のある聖堂は、スペインのアンダルシア地方でもいくつか見学しましたが、「マーチャーシュ教会」は、さらにハンガリー風にアレンジされているので独特の雰囲気になっていると思います。
  

この教会で戴冠式を行った、オーストリア=ハンガリー二重帝国の皇妃だったエリザベートの像

皇妃エリザベート(愛称シシィ)の行きつけだったというカフェ・ジェルボーは今も街の中心部で営業しています。



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