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ヴォージョレー・ヌーヴォーの季節ですが、ドイツ旅行のメモリアル白ワイン [お気に入り]



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(今年のヴォージョレー・ヌーヴォーのできばえは?)
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(ボトルデザインがユニークなドイツのフランケンワイン

初物好きの日本人にとって“今年の新酒”というだけでも商品価値があるのか、毎年
11月の第3木曜日に解禁されるヴォージョレー・ヌーヴォーの季節になると、飲んべえでない私でも、今年の新酒の出来はどうなの?と気になってしまい、ワイン売り場の前を素通りすることができません。

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(グリューワイン:ドイツ各地の「クリスマス市」ではお馴染みの温めて飲むワイン)


といっても、料理をよりおいしく味わうためにワインをほんの少々いただくだけなので、普段家では、寒い冬のお楽しみとしてグリューワインをナイトキャップ代わりに飲むくらいです。

最近は、航空機への液体手荷物持ち込制限が強化されているため、せっかくワインの名産地に旅行することがあってもおみやげ用のワインを持ち帰るのが面倒で、なかなか買う気になれません。
昨年
9月のドイツ旅行でも、フランケンワインの産地であるビュルツブルクのワインがとても気になっていたのですが、味見の機会もないままになっていました。

たまたま先月のクロアチア旅行の帰国便の機内通販カタログに、フランケンワインを見つけたので、宅配してくれる気楽さから注文してみました。


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(マイン川にかかるアルテマイン橋からみたマリエンベルク要塞

ノイシュヴァンシュタイン城にほど近いフッセンからロマンチック街道を北上した私たちは、ビュルツブルクに到着するとまずマイン川対岸の丘の上にあるマリエンベルク要塞を見学しました。

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(マリエンベルク要塞の中庭)
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(礼拝堂)

この要塞は、13世紀初頭にマリエン礼拝堂を囲むように築城したのが始まりです
17世紀に、当時の司教ユリウス・エヒターによってルネッサンス様式の城郭に改造された建物が今も残っています。1719年まで歴代司教の居城だったといいますが、当時の司教は領主を兼ねており絶大な権力と経済力を有していました。

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要塞の外壁には大砲や銃で敵を攻撃するための小屋が並ぶ)
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(マイン川に面した「君主の庭」)
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(「君主の庭」からみたビュルツブルク市街の眺望:
眼下に広がる葡萄畑

要塞という名前が示す通り、戦いに備えた堅固なつくりのお城でしたが、周囲には葡萄畑がたくさんあり、フランケンワインの産地であることが一目でわかりました。

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(要塞の隣の山地に見える玉葱型の塔は、礼拝堂「ケッペレ」)

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(ビュルツブルクの世界遺産・レジデンツの前には女神像
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(「ホーフガルテン(皇帝の庭)」と名付けられたレジデンツの庭園)


ビュルツブルクで私たちが次に向かったレジデンツは、領主司教が居城を街中に移すために建てた宮殿です。

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レジデンツの建物は、中央棟を挟んで北と南に翼棟をもつ構造

かのナポレオンが「ヨーロッパで一番美しい司教の住まい」と感嘆したというレジデンツは、天才建築家バルタザール・ノイマンの設計したロココ様式。ドイツ・バロック建築の最高峰といわれ、大きな柱がないのに第二次世界大戦の戦火にも耐えた建物は世界遺産になっています。

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(レジデンツの絵はがき:「階段の間」のフレスコ画が有名)

特に、広さ
600平方メートルの「階段の間」天井にティエポロが描いたフレスコ画は有名。絵はがきでもその豪華さは伝わってきますが、内部を見学する時間がなかったことは残念です。


さて、自宅に届いたワインの箱を開けてみると、まさにそのビュルツブルクのワインで、フランケンワインを代表するユリウス・シュピタール醸造所のワインでした。

ネットで調べてみると、この醸造所は1576年に、時のビュルツブルク司教ユリウス・エヒターフォンメスペルブルン侯によって設立され、養老院や病院などを運営する財団法人の事業として財団設立当初から続いているとのこと。もしかするとマリエンベルク要塞を城郭に改造した人物としてガイドブックに名前のあった司教と同一人物かもしれません。

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ユリウス・シュピタール醸造所のワインボトルの裏面

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(マリエンベルク要塞の隣にある礼拝堂「ケッペレ」)


ボトルの裏側には、独特のタマネギ型の塔がある建物の絵がプリントされています。なんか見覚えが・・・
レタリング文字をよく見たら、やはりビュルツブルクのマリエンブルク要塞の裏山(?)に見えていた礼拝堂「ケッペレ」のスケッチでした。


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(ユリウス・シュピタールのワイン)

早速、ぶどう品種は2006年のBacchus、品質等級はKabinettというワインを味わうことにしました。

このフランケンワインは辛口でコクがありながら飲み口がさらっとしており、チーズポテトや、ベーコン炒めなどのお総菜にもピッタリ。ドイツワインというと昔よく見かけた「リープフラウミルヒ」のような軽い甘口白ワインのイメージが強いので敬遠していたのですが、こういうタイプなら歓迎です。

味は私の好みなのですが、購入価格が13000円以上だったので、デイリーワインにするには高価すぎ。もう1本はお正月のお屠蘇代わりに飲むことにしました。

ユリウスシュピタール醸造所の利益は老人ホームや療養所など財団の慈善事業などに使われるそうですが、ビュルツブルクのガイドマップを見ると中央駅近くにあるユリウス養老院と同じ場所に、直営のワインレストランもあるようです。

財団法人としての慈善事業を継続するには、ワイナリーで利益を上げなければならないということで、品質管理を徹底させて素晴らしいワイン作りに励み、ワインの品質の向上で輸出が増え続けているとも書いてありました。
このワイナリーは、国からの赤字補填を期待している天下り役人ばかりの財団法人ではないことだけは確かですね。





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