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”眠れない6月”、最後はドリーム・チーム、スペイン優勝でハッピー・エンド [サッカー]

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(「EURO2008」、優勝はF.トーレスを擁するスペイン)

6月7日から始まった「EURO2008」のテレビ観戦で、3週間以上続いた “眠れない夜”は、本日未明(日本時間)の決勝戦で幕を閉じました。
しかも、私のお気に入り選手のひとり、フェルナンド・トーレスがいるスペインチームが44年ぶりに優勝するハッピー・エンドになりました。

途中、色々波乱が多いと思われた大会ですが、決勝戦はドイツ対スペインというほぼ順当な組み合わせ。前回、2002年の大会で優勝したギリシャのサッカーはいわゆる堅守&カウンターサッカーで、手堅いけれど面白くないので私は観ていてちっともわくわくしませんでした。2006年W杯の優勝国イタリアも伝統の堅守に定評があります。果たして、今年のヨーロッパを制するチームはどんなタイプなのか注目されていました。

優勝を争った両チームは、国内リーグでプレーする選手が多いという共通点はありますが、一時期はヨーロッパ最強といわれたリーガ・エスパニョーラと比べると、ドイツ・ブンデスリーガは地味な印象。

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(”ゲルマン魂”の象徴、バラックはまたしても、準優勝に泣いた)

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の優勝3回を誇るドイツは、ビッグトーナメントで必ず発揮される“ゲルマン魂”という不屈の精神で1996年以来の優勝を狙っていましたが、平均身長が185センチを越え、パワープレーが得意な大柄な選手が多いので フィジカルサッカー”ともいえるチームです。

これに対して今回優勝したスペインは、最近の主要大会では、優れたタレントを擁しながらもチームとしてのまとまりに欠け、期待に応えられない成績が続いていました。予選では「無敵艦隊」なのに、ここぞという大勝負に弱いというのが定評。今回も優勝候補の一角にあげられていましたが、半信半疑の人が多かったかもしれません。

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(小柄な中盤のシャヴィ、セスクからのパスを受ける長身のF.トーレス)

主力に小柄な選手も多く、中盤のゲームメーカーが繰り出す華麗なパスサッカーで魅了するスペインは、日本人のお手本になるチームとも言えるでしょう。ただし彼らのサッカーと日本のサッカーの大きな違いは、確かな技術と豊かなイマジネーションに呼応してスペースへ走り出すスピード。

夢のあるサッカーをするスペインが、“フィジカルサッカー”のドイツにねじ伏せられてしまうのではないかという心配は、今年のスペインチームには無用でした。従来の、とかくあっけなく負けてしまうもろさのイメージが“あきらめない粘り強さ”と組織力が感じられるチームになっていたのです
バルセロナとマドリード、バスクなど地域対抗意識の故か国歌に歌詞がないスペインのチームが、初めて一丸となったと言われる今回のチーム。6月22日にPK戦で敗退するというジンクスも、不吉なカラー、黄色のセカンドユニホームでは勝てないジンクス、首相が観戦すると負けるという“疫病神”ジンクスもすべて、国王(皇太子)夫妻臨席の試合を勝利で飾ることで吹き飛ばしてくれました。

20代前半の選手も多い若いチームの中で“若手をまとめる中盤の核”シャヴィは、来日したバルセロナのプレシーズンマッチを生で観たことがあります。170センチという小柄な体ですが、バランサーとして攻守のつなぎ役だけでなく、危険な場所にいつの間にか顔を出しているプレーが印象に残っています。

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(見事な采配、69歳のアラゴネス監督)

それにしても、シャヴィやF.トーレスのようなキープレーヤでも試合の展開如何で迷うことなく交代させ、その交代選手が活躍してしまうアラゴネス監督の見事な采配ぶりには何度も驚かされました。
ドイツW杯後は成績不振により解任論が起こる逆風の中、長年不動の代表FWだった“至宝ラウル”を招集しないことを貫き通し、44年ぶりの優勝を母国にもたらした69歳の監督の『老人力』に乾杯です。


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