梅雨の晴れ間の鎌倉散策・・・明月院・成就院の紫陽花とドラマのロケ地めぐり [街あるき]
先週末、梅雨の晴れ間に鎌倉の紫陽花散策に出かけました。
紫陽花が見ごろとなるこの時期は鎌倉が最も活気づく季節といわれる通り、北鎌倉で電車を降りると早くも駅の改札口を抜けるまで狭いホームが大渋滞。
駅からほど近い「あじさい寺」として有名な明月院も参道や散策路に咲く紫陽花を撮影するのもままならぬほどの混雑でした。
明月院の枯山水庭園
須弥山をかたどり仏教観を表現している
明月院・本堂
紫陽花の鉢を抱える仏様のアクセサリーが素敵
うさぎの宇宙ステーション
明月院の紫陽花の95%は姫紫陽花。
“明月院ブルー”といわれる通り、境内はすがすがしい青一色に染まっていましたが、かなりの人混みの中での撮影なので、紫陽花はズームで撮影。
明月院の後、鶴岡八幡宮などを経て長谷まで由比ヶ浜通りを歩きました。
梅雨の晴れ間の週末なので鎌倉市内はどこも大変な人出。
次なる目的地は成就院ですが、ちょっとだけ寄り道して、鎌倉を舞台に小泉今日子、中井貴一が大人の恋物語を繰り広げるTVドラマ「続・最後から2番目の恋」のロケ地めぐりを。
成就院の前、「極楽寺坂切通」もドラマに登場。
江ノ電・極楽寺駅の改札口は毎回登場。
ドラマ出演者の色紙を改札横に掲出。
紫陽花の花は一雨ごとに色が深まると言われ、傘を差しながら雨粒が光る紫陽花を愛でるのは風情がありますが、晴れの日なら小高い丘の上にある成就院がおススメ。
由比ヶ浜の眺望を見下ろす参道の両側に紫陽花が咲き誇っていましたが、西側の階段をのぼって、東側に降りるだけなら拝観料は不要。
由比ヶ浜海岸も、ドラマにたびたび登場。
さて、中井貴一たちの長倉家と、小泉今日子が住む家の近くにある神社は御霊神社。
神社の前の踏切もドラマによく登場するので、見物客が線路にはみ出して危険な撮影をしないように警備員が出ているくらい賑わっていました。
御霊神社は「面掛け行列」で知られていますが、宝物蔵には七福神のひとり、知恵の神様、長寿の神様として親しまれている福禄寿が納められています。
当初は「長谷寺の紫陽花散策路」も歩く予定でしたが、散策路入場の待ち時間が90分というので中止し、四季を通して花が楽しめるという光則寺をさくっと見学してから、懇親会場へ向かい約8キロの街歩き終了。
今回は大学のクラブOB会の街歩きとして出かけたので街なかのおしゃれな雑貨屋さんやカフェをチェックする時間はありませんでしたが、成就院で海と紫陽花が競演する絶景を鑑賞し、ついでに現在放送中のドラマのロケ地めぐりも楽しむ欲張りな街歩きでした。
上野のホッキョクグマ・デアちゃん、気ままな独り暮らしから『テラスハウス的生活』へ [動物園歩き]
上野動物園のホッキョクグマ、デアちゃん(♀5歳)が来園してから2年がたちました。
(2014.5.28撮影)
週末や祝休日は行動観察に訪れる親子連れ、平日は園児や児童・生徒の遠足の人気スポットとなりホッキョクグマの観覧通路は大混雑になり、写真撮影もままなりません。
2012年3月、当時3歳3カ月ののデアちゃんが来園した時はユキオ(♂当時24歳)がいたのですが、ブリーディングローンによりユキオが釧路に移動したあとはデアちゃんの単独飼育となりました。
デアちゃん来園から2013年秋までの様子はこのブログでも2回に分けてご紹介しています。
↓
http://ayapandafuldays.blog.so-net.ne.jp/archive/20131107
http://ayapandafuldays.blog.so-net.ne.jp/archive/20131107
今回は、今年の冬から春までのデアちゃんの生活ぶりを写真で振り返ります。
<雪が積もったよ>
(2014.2.16撮影)
今年の2月、東京都内は2週連続で大雪。
昨年冬、生まれて初めての雪体験に大はしゃぎしたデアちゃん。
今年も、ふかふかの雪のベッドで昼寝したり、雪の上でゴロンゴロンしたり楽しそう。
<デアちゃんのおやつタイム>
(2014.1.13撮影)
午前・午後2回、飼育員がエサをプールに投入。
デアが口を大きく開けてダイレクトキャッチするとお客様は大喜び。
(2014.1.29撮影)
土の放飼場では、赤いポリタンク入りのおやつが投入される。
(2014.2.11撮影)
飼育員の持つバケツの中身はその日によって異なるが、この日は切り身魚、ホッケや鯵なども。
動物園では、馬肉・鶏肉、卵、魚などの魚肉類のほか、リンゴや、サツマイモなどの果物や野菜、クマ用ソーセージなども食べさせている。
放飼場でのおやつは、運動不足解消のために体を動かすようにわざと遠くの場所に投入することも。
エサを取りに水中に飛び込み自由自在に水中を泳ぐ姿は、下にある室内通路から観察できる。
<デアちゃんは子どもが大好き?>
(2014.2.21撮影)
(2014.4.9撮影)
(2014.4.14撮影)
デアちゃんは、ガラス越しに赤ちゃんや小さな子どもなど動くものを見つけるとガラスの近くまで寄ってくる。
野生のホッキョクグマはアザラシの赤ちゃんなどを餌にしているので、もしかしたら獲物と思って近寄ってくるのか?
<デアちゃんは狩りの女神?>
イタリア生まれのデアちゃんの名前「デア」の意味は女神。
ギリシャ神話の「アルテミス」は、ローマに入り「狩りの女神ディアナ」と同一視された。
(2014.2.21撮影)
デアちゃんは、獲物のお魚を両手に載せて食べる姿を見せつけるようにガラスに近寄ってくる
<デアちゃん、一人天下の終焉?>
広いプールのある放飼場と土の放飼場を独り占めしていたデアちゃんですが、来園3年目に入った今年の4月、デアちゃんにとって大きな環境変化がありました。
4月7日の夕方、釧路からユキオが上野に帰ってきたのです。
ユキオは、現在26歳で国内最高齢のオスのホッキョクグマなので、長旅の疲れや急な環境の変化への適応が難しいのでは懸念されていましたが、検疫のため室内で過ごした1週間も健康状態は良好。
ユキオは別室にいるメスのデアのことを意識し、デアの姿を見ようと立ち上がって室内の小窓を覗き込む行動が頻繁に見られたとのこと。
実は、デアちゃんの方も別室にいるオスのユキオの存在がとても気になっていたらしい。
<嵐の前の静けさ?>
(2014.4.9撮影)
うららかな春の日、プールのある放飼場で赤いコーンをおもちゃにして遊ぶデアちゃんのお茶目な姿。
<ヒグマならぬ茶グマのユキオ>
(2014.4.16撮影)
2年ぶりに上野に戻ってきたユキオは、4月16日から放飼場への出入りのトレーニング。
新しい放飼場に出たことに興奮して寝小屋に戻ってこないと困るので、広いプールある放飼場ではなく土の放飼場から。
しかし、どろんこ遊びで真っ黒になり、ヒグマのようになってしまったユキオの姿にお客様の中には、ホッキョクグマではない“新しい種類のクマ”が来たと思う方も。
中には、“シロクマ”と“ホッキョクグマ”の2種類が展示されているとか。。。
翌日も出入りの練習のためユキオの単独展示。
(参考:2011.12.21のユキオ)
ユキオが寝小屋と放飼場のスムーズな出入りができるようになったということで、2つの放飼場を使ってデアとユキオの2頭同時展示になりました。
上野動物園の施設は、氷上と陸上を再現した2つの放飼場があり、異なる環境での暮らしぶりやオスとメスの個体の違いを見比べてもらおうというわけです。
<若いメスの個体の存在に、大興奮のユキオ>
(2014.4.23撮影)
(2014.4.26撮影)
ホッキョクグマは繁殖期以外は単独生活なので、2つ放飼場の間には仕切りがあるが、デアとユキオはお互いに相手が気になってしょうがない様子。
若いデアの方は、単に新しい個体への興味のように感じられたが、成熟したオスのユキオの方は、明らかに大興奮で発情傾向に見えた。
(2014.4.28撮影)
デアは、泥んこ遊びをしたり、昼寝をしたり気ままな行動。
しかし、ユキオはエサを食べるよりもデアの存在が気になり、興奮しているためか口には白い泡。
放飼場を仕切る扉の前に貼りつきまるでストーカー状態?
(2014.5.2撮影)
(2014.5.7撮影)
(2014.5.2撮影)
(2014.5.14撮影)
高齢のユキオはエサの投入への反応もイマイチ鈍い?
ユキオの復帰以後、まだまだ若いデアと高齢のユキオの展示方法について飼育員さんたちが色々試行錯誤を重ねた結果でしょうか、最近、朝、ユキオがプールのある放飼場に出る場合、ユキオがデアに惑わされないようデアは室内待機のようです。
<午後のおやつタイムはデアちゃんの独壇場?>
デア「もうそろそろおやつタイム。。。
飼育員さんまだかな?」
飼育員「お待たせ。デア、行くよ~」
デア「は~い、準備オッケー」
(2014.5.28撮影)
デア「お口の中にストライクでお願いします」
午後のおやつタイムは豪快な水中ダイブが期待できるデアちゃんの独り舞台になるかも。
<ユキオも自分のペースで元気に過ごす>
(2014.5.28撮影)
土の放飼場は狭いながら、芝生、小さなプール、ミスト&シャワー、おやつの供給機つきで水も補給しやすい環境。
気温が上昇した昼下がり、日陰の場所があるにもかかわらず、あえて日向で心地よさげに昼寝をしていたユキオ。
ホッキョクグマが蒸し暑い日本の夏を快適に過ごすためにはプール遊びが欠かせません。
デアちゃんの生まれ故郷のイタリアの小さな動物園には浅いプールしかなかっため、デアちゃんは上野に来たとき水泳の特訓をされたそうです。
野生のホッキョクグマは獲物を求めて長時間飲まず食わずで放浪することもあり、ホッキョクグマは私たちが思うよりもたくましい生き物のように思われます。
上野動物園はユキオがこの2年間暮らしていた釧路と比べると格段に暑い夏になることがちょっと心配。
室内(寝小屋)は冷房完備と思われますが、室内にずっといることがユキオにとってよい環境なのかはわかりません。
灼熱地獄になるような時期になるまで、ユキオの体調を考慮しながらの展示になるのではないでしょうか。
新緑の原村で藤村俊介さんのチェロ演奏会、“優雅な白鳥”も水面下では? [原村の小さなホール]
信州・原村 八ヶ岳農場
リングリンク・ホールのシンボルツリー「ズミ」はまだ開花せず
ピンクの芝桜がお客様をお出迎え
今年も新緑の信州・原村のリングリンク・ホールに藤村俊介さんのチェロ演奏が心地よく響き渡りました。
小林節子さんが主宰するリングリンク・ホールの恒例イベントに私が裏方として参加するのも8回目になりますが、藤村さんはこの小さなホールで演奏するのを楽しみにしてくださり、神奈川県から日帰りで駆け付けてくださいました。
開演前、ピアノ伴奏の奥様と入念なリハーサル
演奏を独り占め状態の贅沢なひとときは裏方の特権
東京からお越しの方も含む30名あまりのお客様
2階席で聴く演奏は天上の妙音?
今年の演奏会も奥様の彩子さんと譜めくり役のお嬢さんが同行するファミリーコンサート。
数年前からチェロを始めた坊ちゃんとの合奏が聴けることを楽しみにしていたのですが、あいにく学校行事と重なり不参加となったのは残念でした。
プログラムは、昨年秋にリリースされたご自身4枚目のソロアルバムが中心とのことでしたが、演奏曲目の発表は当日のお楽しみ。
さて、自己紹介がわりの1曲目は今年もバッハの無伴奏です。
♪♪ J.S.バッハ 無伴奏チェロ組曲第三番より
プレリュード ♪♪
バッハの無伴奏チェロ組曲は2007年リリースの下記CDに収録されています。
- アーティスト: 藤村俊介,藤村俊介,カサド J.S.バッハ
- 出版社/メーカー: マイスター・ミュージック
- 発売日: 2007/04/24
- メディア: CD
2曲目からは奥様のピアノ伴奏で進行します。
♪♪ カッチーニのアヴェ・マリア ♪♪
♪♪ バッハ&グノー アヴェ・マリア ♪♪
どちらもよく知られた2曲のアヴェ・マリアですが、東日本大震災後、日本中の演奏会でリクエストが多かった楽曲は、バッハ&グノーのアヴェ・マリアときいたことがあります。
ラファエロ『大公の聖母』
カラヴァッジョ『蛇の聖母』
私はラファエロの名画『大公の聖母』のようなイメージのバッハ&グノーも好きですが、カラヴァッジョが描く聖母のように、聖母マリアの哀愁やわが子・キリストへの想いが感じられるようなカッチーニもよく聴きます。
♪♪ J.S.バッハ G線上のアリア ♪♪
♪♪ A.ルビンシテイン メロディー
& ロマンス ♪♪
アントン・ルビンシテインはロシアのピアニストで、サンクトペテルブルク音楽院の創設者。
チャイコフスキーは弟子にあたる。
♪♪ チャイコフスキー 感傷的なワルツ ♪♪
♪♪ サン=サーンス 白鳥 ♪♪
チェロの独奏曲としてあまりにも名高い「白鳥」の原曲の編成はチェロと2台のピアノ。
藤村さんのCDでは、ピアノのかわりに2台のハープが伴奏することでテクスチュアの充実感や広がり感を演出。
(参考:CDのライナーノーツ)
♪♪ マスカーニ 間奏曲
カヴァレリア・ルスティカーナより ♪♪
オペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』は美しい旋律で有名だが犯罪がらみの暗殺など悲しい宿命の物語。
マフィア映画「ゴッド・ファーザーPart3」の主人公が見に行くこのオペラの間奏曲が、映画のラスト、娘が撃たれたあとに流れる。
(未踏の地、シチリアはスペインのこんな風景と似ている?)
♪♪ ポッパー ハンガリー狂詩曲 ♪♪
<アンコール曲>
♪♪ ポンセ エストレリータ ♪♪
藤村さんは演奏の合間に楽曲や作曲者に関するエピソードなどを披露されるので、私にとっては“クラシック音楽豆知識”が充実するのも楽しみのひとつです。
今回は、サン=サーンス「白鳥」について。
水辺にいる白鳥は優雅に泳いでいるようにみえるが、水面下では足をばたつかせて泳いでいるのかもしれない。
この曲も、演奏を聴く人にとっては優雅に思えるかもしれないが、音程をとる指のポジションや、ピアノ伴奏と間合いの取り方をぴったり合わせるのは結構難しい。
ということで、実際におふたりで演奏しながら具体的なポイントの説明がありました。
このあたりは、フィギュアスケートのペアの演技にも共通するかもしれないとも言われましたが、難しいことを何でもないように見せるのがプロの技なのでしょう。
また、今回のCD録音に際して、ハープの演奏者が一人だとピアノが両手を駆使するのにかなわないと思い贅沢をしてハープ奏者を二人頼んだそうです。
たしかに、私が持っているCDにもハープの伴奏のものがありますが、ハープは1台です。
2台のハープによる伴奏と、ハープが1台またはピアノ伴奏の場合、どのように聞こえ方が違うのか聴き比べてみようと思いますが、はたして私の耳の精度でも聴き分けられるものなのでしょうか。
上野動物園、ゴリラの群れで暮らす赤ちゃんゴリラ・モモカとコモモお姉ちゃんのこの1年 [動物園歩き]
(2014.1.13撮影)
上野動物園で暮らすニシローランドゴリラの群れのニューフェイス・モモカちゃんが先月1歳の誕生日を迎え、飼育スタッフによる「モモカ1歳 報告会」がありました。
現在、二つの放飼場に網をかける工事が進行中で、モモカちゃんがいる群れのゴリラたちに会える時間は短いのですが、3カ月ぶりの展示再開ということもあり狭い観覧エリアは連日大混雑です。
私がゴリラたちに会いに行くようになったのは、昨年6月以降なのでまだまだゴリラ・ウォッチャー初心者ですが、報告会で聴いたお話も交えながら、赤ちゃんゴリラ・モモカちゃんと4歳のお姉ちゃんゴリラ・コモモのこの1年を写真で振り返ってみたいと思います。
モモカちゃん誕生の経緯から初めての夏までの様子は、以前このブログでご紹介していますので、こちらをご覧いただけると幸いです。
<2013.6.9撮影>
お名前募集に応募したいと思い初めて会いに行った日のモモカちゃん。
お母さんのモモコのお腹にしっかりしがみついて移動中。
ゴリラのお母さんは、赤ちゃん誕生から4か月くらいは24時間母子密着の子育て。授乳中の数年間はオスを寄せ付けません。
お姉ちゃんのコモモは、お母さんが自分をかまってくれないし妹にもなかなか近寄れないので癇癪をおこしたり、“赤ちゃん返り”の様子も見られたとか。
そんな時は、父親のハオコや、同じ群れの血縁関係のないメスゴリラ・トトやナナがコモモの面倒を見てくれたそうです。
<2013.7.17撮影>
モモカちゃんはいつでもお母さんと一緒です。
<2013.8.7撮影>
モモカちゃんは8月初旬に歯が4本生えてきて、母乳だけでなくモモコの食べこぼしや葉っぱを食べるようになりました。
お母さんの傍で、つかまり立ちをしようと一所懸命のモモカちゃん。
何度もトライしてようやくつかまり立ちに成功。
お母さんとだけ行動していたモモカちゃんですが、コモモお姉ちゃんに抱っこされたり、だんだん行動範囲が広がっています。
<2013.9.25撮影>
<2013.9.27撮影>
広い放飼場を“眺めの良い乗り物”で移動するモモカちゃん。
放飼場でモモカがお母さんの背中にしがみついたのは8月5日から。
妹と何としても遊びたいコモモが母に直訴し、モモカちゃんに触れることは許されますが、母親の一瞬の隙を狙ってコモモがモモカちゃんを“誘拐”して逃げ回る行動が頻発。
父と母の共同作業でモモカちゃんはすぐに奪回されてしまいますが、コモモは決してあきらめません。
<2013.10.4撮影>
<2013.10.8撮影>
コモモは母親の傍でモモカちゃんと遊ぶことを許されるようになりました。
幼いゴリラがきょうだいで遊ぶ姿は日本初のこと。
<2013.10.31撮影>
妹を抱っこする姿を誇らしげに見せるコモモ。
モモカちゃんを“高い高い”をするコモモ。
<2013.11.17撮影>
仲良く遊ぶきょうだいを見守る母。
<2014.1.2撮影>
大人たちよりも素早い行動で、お正月の「福袋」に入った餌をGETできるようになったコモモ。
<2014.1.4撮影>
ハオコが近づくと逃げる体勢になるモモコ。
コモモは何か不満があると、乳母代わりのトトさんにすり寄ります。
モモカちゃんと遊びたいコモモが接近。
<2014.1.7撮影>
母親の足にしがみついて移動するモモカちゃん。
<2014.1.13撮影>
放飼場全体を覆う網をかける大工事のため、1月中旬から当分の間、ゴリラ観覧通路が閉鎖されることになり、見おさめのモモカちゃん。
ようやく、放飼場がひとつだけ観覧可能になり、3か月ぶりにゴリラの群れと再会!
<2014.4.28撮影>
<2014.5.2撮影>
限定公開されている第二放飼場は、モモカちゃんにとっては初めての環境なので母子とも慎重?
<2014.5.7撮影>
この日、朝一番はきょうだいが仲良く遊ぶ姿が見られたそうです。
<2014.5.9撮影>
モモカちゃんと遊ぶコモモを指導する?父親ハオコ
モモカちゃんを背中に乗せて放飼場を縦横無尽に駆け回るコモモ。
コモモがあまりにも素早く動きで回るのでうまく撮影できないとのため息も。。。
コモモはモモカちゃんをしっかり抱えたままゴロンゴロンと転げまわります。
モモカちゃんと遊ぶコモモを遠くから見守る大人(ナナ)
非公開期間中、姉のコモモに鍛えられたモモカちゃんの運動能力はかなり向上し、ひとりで高台の上り下りなどもできるようになったようです。
これから新しい運動場に慣れてくればモモカちゃんたちの成長ぶりに驚かされることが多くなりそうです。
野生下ではコンゴ、ガボン、カメルーンなどアフリカ中西部の熱帯雨林に生息しているニシローランドゴリラは、ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて近い種といわれており、日本の動物園での飼育頭数も25頭のみ(2013年8月末現在)。
上野動物園では1957年以来ゴリラの飼育をしていますが、繁殖が成功するようになったのは2000年のモモタロウ(現在京都市動物園で飼育中)以降の3例で、母親はいずれもモモコですが、群れの中での出産は初めてのことでした。モモカの誕生により全6頭の群れのゴリラ関係にも変化が見られたとそうですが、モモカちゃんが成長する過程を観察していると、人間の子育てにも通じることがいろいろあるように思われます。
上野のパンダ、2014年“食欲の春”はタケノコ祭り [パンダ]
♂リーリー(8歳)
♀シンシン(8歳)
2014年の繁殖が期待された上野のパンダ・リーリーとシンシンのカップルですが、どうやら今年は同居にいたらずの様子。
でも、二人が元気でいるならきっといつかは夢がかなうことでしょう。
さて、新緑の季節の楽しみといえばタケノコ料理。
普段からタケやササを主食にしているパンダたちもタケノコは大好物。
4月初旬からリーリーとシンシンにも随時タケノコがふるまわれていますが、リーリーとシンシンがタケノコを食べるシーンをピックアップしてみました。
<リーリー>
「なんてったって、春はタケノコが一番だねぇ!」
「いただきまぁす」
パンダは舌を丸めて食べ物を口の中に運びます。
タケノコを食べるときは両手を使って豪快に食べるよ。
(4月9日撮影)
タケノコは、太い方から食べていきます。
皮の固い部分は食べないで、柔らかな部分から・・・
リーリー「あれ、タケノコがふたつある?」
リーリー「うん、これこれ、この味だ」
(4月17日撮影)
リーリー「やたぁ、タケノコ発見!」
リーリー「♪♪♪ タケノコ、タケノコ、おいしいな ♪♪♪」
リーリー「うんめぇ!」
<シンシン>
グルメなワタシは女の子らしく、両手に抱えてお上品にいただくわ。
(4月9日撮影)
シンシン「丸かぶりだけど、ちゃんと両手で抱えているのよ」
シンシン「イヒヒ・・・・」
シンシン「タケノコがおいしすぎて、片足あげたい気分なの」
(4月23日撮影)
シンシン「あら、タケノコみっけ」
シンシン「やっぱり朝掘りのタケノコは柔らかくておいしいわね」
(4月27日撮影)
シンシン「うふふ、タケノコ、今日もおいしい!」
シンシン
「ポロポロ食べこぼしているですって?
うるさいこと言わないでよ。
おいしくいただくのが一番でしょ」
アドベンのパンダとクマちゃんに癒された後は、南紀白浜のぐるめぐり [お気に入り]
白浜といえば「ナギサビール」が定番。
和食には、淡色のAmerican Wheatがよくあう・・・
今年3月の南紀白浜もコツコツためたマイレージの特典航空券利用です。
飛行機の手配に出遅れたためホテル利用の2泊3日の旅になり、5回目の白浜訪問にして初めて、海辺の町・白浜の町内で晩ごはんを食べたり、「とれとれ市場」に行くことができました。
アドベンの赤クマちゃんやすっかり大きくなった優ちゃんたちと対面して大興奮だった1日目の晩ごはんは、地魚料理で人気の「喜楽」さんで季節の食材を満喫しました。
肌寒い夜は何といってもあったかい鍋物。
今回は、おかみさんイチオシの「ひとはめ若芽」のしゃぶしゃぶ。
大きなうちわのような形をした若芽は、お鍋に入れるとあっという間に鮮やかな緑色に・・・
シャリシャリした歯ごたえのわかめは、梅の咲く頃から桜の咲く頃までの時期に田辺湾で採れる春を呼ぶ食材。
「たら白子ポン酢」の濃厚な味わいを久しぶりに楽しみました。
お刺身の盛り合わせもおいしくいただきましたが、白浜の定番メニュー・伊勢海老よりも貴重な「くつ海老」を発見。
冬のみの味覚といわれる「くつ海老」は、伊勢海老の網にたまにかかるという珍しい海老。
今回のは小さいものですが、初めて味わう食感でした。
「くつ海老」の頭は、後で味噌汁にして出してくれます。
「くえのから揚げ」
白浜の和食コース料理に欠かせない紀州のクエは、お刺身や鍋は何度か食べましたがから揚げは初めて。
幻の魚・くえの顎のあたりは歯があるから気を付けて、、、
葉わさびの「葵寿司」
鮮やかな緑色のお寿司の中の魚(鯵?)と辛みのある葉わさびのハーモニーを〆の料理に。
しあわせな晩御飯をいただいて、高台のリゾートホテルの温泉でくつろぎ、お部屋備え付けのマツサージチェアで足腰の疲れをケアしてゆっくり休みました。
さて、アドベン2日目の夜は、パン友さんたちお勧めのピッツァ・チーズ料理の店「美砂家」へ。
今夜ももちろん「ナギサビール」
チーズ料理には、中濃色のPale Aleがぴったり・・・
まずは、「アンチョビとトマトソースのピッツァ」
こぶりなピッツァですが、具がぎっしりのっているのでボリューム感があります。
トマトソースでいただく「ライスコロッケ」と「グリーンサラダ」のあと、本日のメインディッシュ登場です。
冬のチーズ料理といえば小鍋に溶かしたアツアツのチーズの中に小さく切ったパンなどをつけていただく「チーズフォンデュ」が有名ですが、こちらの「ラクレット:ジャガイモのフォンデュ」は専用のオーブンでチーズを温めます。
「ラクレット:ジャガイモのフォンデュ」
専用のオーブンの上にのせた小さなフライパンでチーズを溶かして、ジャガイモなどにかけて食べます。
「ラクレット」は、フランスやスイスの冬の定番チーズ料理のようですが、私は先日TVの旅番組で見て知りました。
大きなチーズの断面を暖炉などの直火で温め、溶けた部分をナイフで削り取ってジャガイモにかけて食べる料理名がチーズ名になったそうです。
スイス製という可愛い模様のラクレット専用のオーブン。
もとは電熱器のようになっていたのを取り外して、固形燃料で温めるようになっていました。
「アルプスの少女ハイジ」の山小屋でおじいさんが串にさして暖炉であぶっていたチーズが「ラクレット」だと後から知りましたが、まさか南紀白浜でこんな本格的なチーズ料理を味わえるとは思っていなかったのでとても感激しました。
お店のオーナーと奥様のあたたかいおもてなしで、心身ともに温まってホテルに帰りました。
そして、翌朝、「とれとれ市場」に行くバスに乗る前、白い砂がまぶしく光る「白良浜」と紺碧の海を目に焼き付けて最後のぐるめぐりへ向かいました。
桜の季節の上野動物園、パンダとお花見スポットめぐり [街あるき]
毎年、桜の開花情報がとても気になりますが、桜の花見ほど自然現象に翻弄されるレジャーはないかもしれません。昨年、東京地方の桜(ソメイヨシノ)は、予想外のスピードで展開し、「上野のさくらまつり」が開催されるよりもずっと前に満開になってしまいました。今年は、昨年より開花日自体は遅かったのですが、気温の上昇で一気に満開になったと思えば“花散らしの雨”模様。
なんとしてでも上野の桜が見たいと思い、3月31日と4月2日の2回、短時間でしたが、上野動物園に行ってきました。
上野公園内、医薬祖神の「五条天神社」境内に「花園稲荷神社」の
赤鳥居
花見客で埋め尽くされた桜並木
上野公園、お花見5つのルールは「さくらさく」
「上野動物園」表門。(11時半前)
3月31日、平日でも入園券を買う人の大行列
表門前の「総合案内所」横の桜はオススメ撮影スポット
リーリーのいる運動場の奥には大きな桜の木。
パンダ舎の屋外展示場は混雑時でも自由観覧
満開の桜が散り始めると、リーリーの運動場には花の絨毯
パンダ舎の出口付近にある「サーラタイ」の黄金色の屋根
桜の奥に重要文化財・五重塔
大きな木の下で一休み
パンダと一緒に記念撮影
スカイツリーと桜並木のツーショットを撮りたくて西園へ。
上空にはスヌーピーがペイントされた飛行船
さて、上野のパンダズたちは大勢のお客様を迎えて絶賛営業中。
大混雑の中、なんとかコンデジで撮影した「さくらパンダ」。
<さくらとリーリー>
リーリー「さくら吹雪はなかなか風情がありますなぁ」
リーリー「さくら風呂に入ると寿命が延びる気がするよ」
<さくらとシンシン>
シンシン「やっぱり花より団子よねぇ」
<おまけの情報>
さくらパンダの素敵な写真は、「毎日パンダ」さんのサイトでどうぞ!
http://mainichi-panda.jp/
南紀白浜、アドベンのパンダファミリーとホッキョクグマの赤ちゃんに癒される [パンダ]
アドベンの看板娘、パンダの優浜(♀1歳7か月)
ぬいぐるみみたい、ホッキョクグマの赤ちゃん(♂4か月)
先日、1年3か月ぶりに南紀白浜に出かけました。
今回もアドベンチャーワールドのパンダファミリーに会うための旅ですが、昨年11月に生まれたホッキョクグマの赤ちゃん(人工哺育中:まだお名前がないので、クマちゃんとよびます)に会うのがとても楽しみでした。
ホッキョクグマの赤ちゃんは飼育が難しく、人工哺育で1年以上育ったのは日本国内ではわずか2例のみ(いずれもメス)。800グラムに満たない体重で生まれた赤ちゃんも1歳時には100キロまで成長してしまうので、ぬいぐるみのように愛らしい期間は短いのです。
クマちゃんのお姉ちゃんの時は、生後111日目に屋外運動場デビューしていたので、あわよくばお散歩する姿をみたいと思っていたのですが、少し発育が遅れている?との情報も。
クマちゃんがいるお部屋の隣に貼ってあるパネルの写真は2009年生まれの姉・ミライちゃん。
お姉ちゃんは生後70日で歩きはじめた・・・
訪問時、クマちゃんはあんよの練習中。
前肢を使ってのほふく前進、もしくはうさぎ跳びのような移動の合間に、数歩だけおぼつかないながらあんよという状況でした。
クマちゃんのミルクタイムは一日2回公開されていますが、今しか見られないかわいい姿をひと目みたいお客様でいつも黒山のひとだかり。哺乳瓶でミルクを飲んだ後は離乳食を食べさせてもらいます。
まだ上手にお座りできない。
うつぶせの寝食いのような体勢からお皿に顔を突っ込む。
食後の運動にはボール遊び。
ボール扱いはなかなか上手ですが。。。
後ろ肢をふんばって立ち上がろうと一所懸命のクマちゃん。
「頑張れ!クマちゃん」
残念!
つかまり立ちも後ろ肢のふんばりがきかず、すぐ両足が「またわり」状態に。
でも、好奇心旺盛で、パネルの向こう側が気になる・・・
クマちゃんは何度もつかまり立ちの自主練を繰り返していましたが、特訓の効果でしょうか、連休中にアドベンからのTV中継を見ていたら、少しずつあんよが上手になっている様子。
人工哺育のホッキョクグマは成功事例が少ないので飼育員さんも手探り状態のようですが、遅ればせながらようやく歩き出したので飼育員さんも一安心でしょう。
(左♀梅浜&♂永浜:2012年12月撮影)
前回の訪問時、直前に双子の愛浜と明浜が中国へ旅立ってしまいお別れができずちょっと残念と思っていたら、年明け早々には、梅浜と永浜の双子までも中国へ旅立ちのニュースがありショックでした。
しかし、成都を訪問したパン友さんからアドベン育ちのパンダたちの中国での新生活の様子を知らせていただく機会が最近増え、近況がわかるようになったことは喜ばしい限りです。
さて、いつ行ってもまちがいなく和ませてくれるアドベンのパンダファミリーは現在5頭。
子パンダたちはあれからどのくらい成長したでしょうか。
<前回の訪問、2012年12月の写真>
海浜♂&陽浜♀(左)(当時2歳4か月)
♀優浜(当時4か月)
<優浜>
1歳7か月になった優浜は、木の上がお気に入りスポット。
まだミルクをもらっていますが脱赤ちゃんパンダ。
飼育員さんが呼んでも知らんぷりと見せかけて、
↓
自分の意志で降てきてミルクをもらう。
マイペースをアピールする優浜。
<♂海浜&♀陽浜>
3歳7か月となった双子ですが、最近は別々の部屋で展示されるように。
大人のパンダに少しずつ近づくのはうれしいようでもあり、一抹の寂しさも・・・
(左・海浜、右・陽浜)
昨年完成したパンダの新展示場は、屋外運動場だけでなく、展示室も観覧通路との間にガラスがないので、写真が撮りやすいだけでなく匂いや鳴き声、食事中にタケなどをかみ砕く音もよく聞こえます。
<海浜♂>
赤ちゃんの頃は『良ママ命』で、いつもママを追いかけまわしていましたが、陽ちゃんのことが大好き。
ツアーから帰ってくる陽ちゃんをドアの前で待ち伏せしたりも・・・
寝食いが好きなので、パンダ座りができない?疑惑も。
<陽浜>
赤ちゃんの頃は一人遊びを好み、ミルクを飲むのも超マイペース。
海くんとのプロレスが激しくなり、完全別居の時期も近い?
最近、早めの発情傾向が見られることもあり、訪問時は別展示。
<永明パパ&良ママ>
今年22歳になる永明は、中国に旅立った8頭を含めて11頭の白浜生まれのパンダのお父さん。
昔は「おてんば娘・暴れん坊」というイメージの強かった良浜も、3回の出産・子育てを経験し今やベテランママです。
南紀白浜の温暖な気候に恵まれて、今年もまた新しい命が誕生することを期待しています。
「モネ 風景を見る眼」展で、ポーラ美術館の至宝・ピカソの『海辺の母子像』に出会えた [私的美術紀行]
上野の国立西洋美術館で開催中のポーラ美術館とのコラボ企画「モネ 風景を見る眼~19世紀フランス風景画の革新」展を見てきました。
国内有数のモネコレクションを誇る国立西洋美術館とポーラ美術館の共同企画である本展は、絵画空間の構成という観点から、ふたつの美術館が所蔵するモネ作品を他の作家の作品と並べて展示するなど、比較を通して風景に注がれたモネの「目」の軌跡をたどる展覧会です。
モネはかなり以前から好きな画家の一人だったので、モネが晩年を過ごしたセーヌ河沿いのジヴェルニーなどを訪れたり、自分なりにモネの足跡をたどる旅は経験済みですが、今回の展示を見て、セザンヌの言葉、「モネは目にすぎない、しかし何と素晴らしき眼なのか」の意味するところを理解することができました。
<ジヴェルニー モネの庭と(睡蓮)連作&大装飾画>
1883年4月、43歳のモネはジヴェルニーに9,600㎡の広大な敷地を有する家を借りる。
1890年、それまで借りていたジヴェルニーの家と土地を正式に購入し、庭園の造成に情熱を傾けるようになる。
1893年、ジヴェルニーの自宅に接した新たな土地を購入。この地がのちに「水の庭園」となる。
11901年、ジヴェルニーの池を拡張するためにエプト川支流のリュ川沿いに草地を購入し、翌年、リュ川の流れを変える工事を行う。
1909年、(睡蓮)の連作48点による個展を開催し大好評を得る。
1914年、首相クレマンソーの言葉を受けて睡蓮の大作に取り組み始め、翌年、(睡蓮大装飾画)のための大アトリエを建てる。
1920年、(睡蓮大装飾画)の国家寄贈計画が公表される。
翌年、展示場所がテュイルリー公園のオランジュリーに決まり、モネは楕円形の部屋に展示することを要求。
(睡蓮大装飾画)の制作中に、視力が著しく低下し制作が困難になったため2度にわたって手術を受け、矯正用の眼鏡をかけるようになる。
1926年、(睡蓮大装飾画)に最後の手をいれる。
冬に体力が著しく衰え、12月5日、ジヴェルニーの自宅で86歳の生涯を終える。
1927年5月、(睡蓮大装飾画)がオランジュリー美術館に展示される。
(年表参考資料:
2007年「大回顧展 モネ 印象派の巨匠 その遺産」公式カタログ)
「水の庭園」
奥の方に日本風の太鼓橋が見える
建物前にある「ノルマン囲い庭園」
セーヌ河の支流(パリからジヴェルニーへ行く途中)
オランジュリー美術館「睡蓮の間」
国立西洋美術館が所蔵する『睡蓮』の連作などモネの作品は、企画展に出かけたとき立ち寄った常設展示で何度か鑑賞していますが、箱根・千石原にあるポーラ美術館は日本最大級という「印象派のコレクション」だけでも、モネ19点、ルノワール15点、ドガ9点、ゴッホ3点、セザンヌ9点、ロートレック3点にのぼり、収蔵品リストにあっても1度の訪問では鑑賞できない作品が多々あります。
★絵はがき:モネ『散歩』★
(1875年:ポーラ美術館蔵)
当時のモネは、作品の価格が低調で生活が困窮していたことを友人のマネに訴えている。
日傘をさして散歩する女性は、最初の妻・カミーユといわれる。
★絵はがき:マネ『花の中の子供(ジャック・オシュデ)』★
(1876年:国立西洋美術館蔵)
1876年、モネは実業家で収集家のオシュデと知り合い、オシュデの所有するモンジュロンの城の装飾画を制作。
オシュデ夫妻とその子供たちとも親しくなった。
マネは年長の友人としてモネの借金を肩代わりすることもあったという。
★展覧会チラシより:モネ『しゃくやくの花園』★
(1887年:国立西洋美術館・松方コレクション)
ジヴェルニーの建物前にある庭園の花園を描いたと思われる。
★展覧会チラシより:ピカソ『海辺の母子像』★
(1902年:ポーラ美術館蔵)
今回、ポーラ美術館からはモネの作品だけでなくマネからピカソまで近代絵画の秀作が多数出品されているのですが、ピカソの『海辺の母子像』(1902年)は、ポーラ美術館の収蔵作品の中で私が最も見たかった絵画作品。
『海辺の母子像』は、自殺した親友カルレス・カジェマスを思いながら青を用い始めたピカソの「青の時代」初期の代表作のひとつ。
ポーラ美術館は企画展ごとに常設も展示替えされるようで私の箱根訪問時には鑑賞できずとても残念だったことが忘れられない作品です。
★絵はがき:シャヴァンヌ『貧しき漁夫』★
(1887-1892年:国立西洋美術館蔵・松方コレクション)
同名の作品がオルセー美術館にもありますが、個人的にはこちらの作品の方がシンプルな構成になっているところが好みです。
マリア像のように描かれている母子(モデルは女囚?)に今回思いがけず出会えてとてもうれしかったのですが、妻を亡くした漁夫が小舟の上で夕べの祈りを捧げているように見える『貧しき漁夫』(ピエール・ピュヴィ・ド・シャヴァンヌ)と並べて展示されていたこともあり、この作品と向き合っていると、そこには静謐で敬虔な祈りの空間を感じることができました。
箱根・仙石原のポーラ美術館は、九十九折の山道ドライブが苦手な私にとって、東京から近いけれどなかなか行かれないアクセス難度の高い美術館なのです。
しかし、ピカソの最後のパートナー、ジャクリーヌ・ロックを描いた「帽子の女」など絵画19点、挿絵本3冊のピカソの名品を収蔵していますので、日本国内で“ピカソをめぐる旅”に出るなら必見の美術館のひとつといえましょう。
<おまけの情報>
シャヴァンヌは19世紀を代表する壁画家として知られていますが、フランス象徴主義の先駆的な画家としてスーラ、マティス、ピカソなどにも大きな影響を与えただけでなく、日本の近代洋画の展開にも深く寄与しています。しかしながら、最近の日本では知名度が高くなかったようで個展も今回が初めて。
現在、渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで3月9日まで「シャヴァンヌ展~水辺のアルカディア ピュヴィス・ド・シャヴァンヌの神話世界」が開催中です。
愛媛県立とべ動物園のアフリカゾウ・・・家族の絆・人間との絆 [動物園歩き]
先日のTV番組で愛媛県立とべ動物園のアフリカゾウの家族の物語が紹介されました。
<とべ動物園>
松山市中心部からバスで約40分の砥部町は焼き物の里(砥部焼)
ホッキョクグマ・ピース
アフリカゾウのファミリー
昨年11月、松山方面に旅行した時に訪問したとべ動物園は、日本で初めて人工哺育に成功したホッキョクグマ(シロクマ)ピースちゃんの母親代わりとなって育てた飼育員さんがいることで有名ですが、この動物園でしかみられない“家族で展示されているアフリカゾウ”にも感動をよぶ物語がありました。
父ゾウ・アフは別室での展示
親のいないみなし子ゾウの保護施設で育ち、27年前に1歳で日本にやってきたアフリカゾウのアフ(♂)とリカ(♀)は、とべ動物園の飼育員さんたちの愛情を受けて立派な大人のゾウに育ちました。
2006年11月、リカは3回目の妊娠でやっと元気な赤ちゃん(媛♀)が生まれたのですが母ゾウとしてわが子を育てることができませんでした。
ゾウは母系集団の群れで生活し、ゾウとして生きていくために必要なすべてを母親と一緒に暮らす群れの中で学ぶといわれていますが、リカは子育ての仕方を知らず赤ちゃんとの接し方がわからなかったため飼育員さんたちが親代わりとなって媛ちゃんを育てました。
ひとりぼっちでは寂しくて眠ることもできない媛ちゃんを、飼育員さんは1年以上もゾウ舎に泊まり込んで寄り添ったそうです。飼育員さんの愛情によって育てられる媛ちゃんを間近で見ながら徐々に母性を育んでいったリカは、2009年3月に生まれた砥夢くん(♂)を自分で育てることができました。媛ちゃんも砥夢くんと遊びながらゾウとしての社会性を学び、ゾウ同士で過ごすことができるようになりました。
2013年6月に生まれた赤ちゃんゾウ・砥愛ちゃんは子どもたちに大人気
お母さんのおっぱいを飲む赤ちゃん
いたずら盛りの妹を見守るお姉ちゃん
2012年11月、砥夢くんがブリーディングローンのために東京の多摩動物公園に旅立ち、2013年6月に新しい家族として第3子砥愛ちゃん(♀)が生まれたときから媛ちゃんはお姉ちゃんとして母と妹と一緒に生活するようになりました。
はじめはなかなか母や妹とうまく接することができなかった媛ちゃんも飼育員さんの助けを借りながらようやく家族の絆を形成することができたようです。
みなし子ゾウだったアフとリカの家族になろうと27年間寄り添ってこられた飼育員さんをゾウたちは信頼し、家族のように母親のように慕っている様子がTVでも紹介されました。
媛ちゃんもお姉さんとして母子に寄り添い、飼育員さんたちが夢見た「アフリカゾウの家族」が実現。
毎年誕生日会にはたくさんのファンが集まるピースちゃん
ピースちゃんは、母と慕う飼育員さんには大人になっても甘える
さて、とべ動物園の人気者、ホッキョクグマ・ピース(♀14歳)ですが、3歳ごろからてんかんという病気とたたかっており、現在はピースちゃんの体調に合わせた展示になっているため、私が訪問した時はプールに入る姿を見ることはできませんでした。
寝室からプールを眺めるピースちゃん。
体調が良いとプールで遊ぶ姿が見られることも。
ピースちゃんが生まれた直後から母親代わりに24時間体制で世話をしてくれた飼育員さんのことは今でも本当の親みたいに認識しているらしく、常識を超える強い信頼関係に結ばれているようです。
<しろくまピース公式サイト>
ピースちゃんのおいたちから現在までの情報が満載。
ピースちゃんの体調次第ではプールで遊ぶ姿が見られるようです。
(サイトから「今日のピース」をクリックしてね)
先日とべ動物園を訪問された方の情報によれば、展示場に入った飼育員さんが鎖を外してから水を張ったプールの中におもちゃを投入してすぐに退室されたとのこと。
<おまけの映像:とべ動物園>
マンドリル:
迫力ある顔とド派手なお尻の色に注目!
ブガ(♂)のお顔(↑)とお尻(↓)
ヒクイドリさんたち