桜浜・桃浜~双子のエンジェル②・・・ベテランママ良浜の子育てと隣で見守る父 [パンダ]
南紀白浜のパンダファミリーのレポート。
今回は初日の室内展示の様子です。
アドベン生まれで9月で15歳になる良浜は、今回の双子たちが4回目の子育てとなるベテランママ。
それでも時には、子育てのストレスが溜まってしまうこともあるようで、そんな時は飼育員さんたちのサポートに助けられています。
木の下に座り込んでいるのは桜浜。
観覧通路のすぐ前に『パンダのぬいぐるみ』の落し物?
ではなくて、妹の桃浜。
木の下ではにかんだような表情を見せるのは姉の桜浜。
と思ったら、桜浜がひっくり返ってしまいました。
あれ、まだ起き上がらないの?
よく見ると、こちらは桃浜でした。
しばし、双子たちから離れ、「パンダラブ」に暮らす兄姉たちの様子を見行くことにしました。
もうすぐ5歳の誕生日を迎える兄の海浜。
真剣にタケを選ぶ雰囲気は父の永明さんに似てきました。
海浜の双子の妹陽浜。
隅っこで寝ていることが多く、なかなか間近で見ることができません。
優浜はもうすぐ3歳の誕生日を迎えますが、すっかり女の子らしい雰囲気に成長。
超健康優良児と思っていましたが、双子のエンジェルたちはそれを上回る成長ぶりとか。
さて、レッサーパンダのレクチャータイムをみたり、ランチ休憩の後再び母子の部屋へ戻りました。
少しはにかみながらお客様とお話しているような桜浜。
お腹がいっぱいの昼下がりは親子で身体を寄せ合ってお昼寝タイム。
雨が降ってもサファリパークの動物たちに逢えるケニア号で時間をつぶして午後4時ごろ、双子たちのもとへ。。。
赤ちゃんパンダは木登りが大好き。
桃浜は、木の股に顔を挟んでぶら下がるのがお気に入り。
時には身体が挟まって降りられなくなってしまうこともあります。
おっとりしている桜浜はママのそばにいるのが好き?
桃浜は活発に動き回り単独行動も多い?
双子たちそれぞれのリラクシングポーズ?
遅い午後、平和なパンダ母子のガラス越しに隣室の永明の影。
ママの肩たたきではなく、寝ているママを乗り越えていくだけ。
ママが食べるための長い竹を桃浜が掴みました。
身体の向きを変えた桃浜が、竹槍を構えるようなポーズで狙いを定めます。
危ない!
桃浜の竹槍攻撃が桜浜の顔に命中し、のけぞる桜浜。
桃浜も勢い余って倒れてしまいました。
ありゃりゃな桃浜。
寝ていた良ママも起きだして、心配そうに桜浜のところに駆け寄ります。
何が起きたのか瞬時に察したママからお仕置きされる桃浜。
再び平和な様子でシンクロする母子。
団子状態ではしゃぐ母子。
桜浜は大好きなママと並んで記念写真のポーズでご機嫌。
午後4時半、双子たちの展示終了時刻が近づいた頃、始まりはお尻チェックだったのにいつのまにか良ママが本気で母子プロレスまがいの『可愛がり攻撃』をしかける展開になってしまいました。
動いているうちに良浜の感情が高ぶったのか攻撃はかなり執拗で長時間に及ぶものとなり、小窓からもう片方の双子が巻き込まれないように押さえていた飼育員さんも少し心配そうにみえました。
良ママと赤パンが激しく動き回る気配に、隣室にいる父・永明も気にしている様子。
「大丈夫だから心配しないでね」
良ママのかなり激しい攻撃に、目が離せなくなった永明パパ。
横にまわってみると永明パパはこんな感じで柵にべったり貼りつき心配そうに覗いていました。
ようやく我に帰った良ママが攻撃をやめて退出するまで少し時間がかかり、双子のバイバイタイムは予定より15分ほど遅れました。
バイバイのポーズをする桜浜。
最後にお客様に挨拶して退出する双子。
可愛い双子のエンジェルを満喫した一日でした。
桜浜&桃浜~双子のエンジェル・・・やっと会えた!南紀白浜・アドベンの赤パン [パンダ]
現在7頭のパンダが暮らす南紀白浜のアドベンチャーワールドはまさに「パンダの楽園」です。
昨年12月2日、アドベンに舞い降りてきた双子のエンジェル「桜浜&桃浜」にようやく会うことができました。
たくさんのパン友さんたちがツイッターやブログで赤パンたちの写真や近況を報告してくださるので、自分が直接会いに行く前に、双子の特徴などを色々予習していましたが、7月4日と5日、訪問時の大半をこの子たちの前で過ごしてもやっぱり見分けがつかないくらいよく似たメスの双子ちゃんです。
私と娘が2台のカメラで撮影した写真を自分自身の備忘録のためになるべく時系列で並べてありますが、名前の取り違えもあるかもしれません。
7月4日朝、9時45分スタッフの女性に抱っこされた桜浜・桃浜が登場。
羽田からの飛行機が視界不良で着陸できないかもといわれて東京を出発しましたが、雨がやんで雲が薄くなったおかげで念願のお外の赤パンを見ることができました。
「シェー」のポーズは桃ちゃん。
桜浜&桃浜を抱っこするスタッフが近況などを報告しながらお客様の前を一周。
お客様に思いっ切り愛嬌をふりまく姉の桜浜。
生後7か月を迎えた双子の赤パンは元気いっぱい。
抱っこする女性スタッフも息が切れそうですが、早く降りたい双子。
本日朝の体重を示すボードの横にある滑り台にセットされた双子の可愛いお尻比べ。
モメモメする双子たち。
しばらくすると滑り台から降りた双子は、それぞれのお気に入りスポットに移動。
桃浜は大きな岩へまっしぐら。
桜浜は、反対側にある池のほとりへ。
双子の赤パンがブランコに座る可愛い姿も観てもらおうとスタッフが乗せてくれましたが、まだブランコ遊びはあまり興味がない?
どうやら、滑り台を登ることはマスターした様子。
滑り台の上は段違いに並べた櫓とつながっており、双子は櫓の上に移動してもふもふしておりました。
櫓の上でひと休みしたい桜浜ですが、、、
櫓の上にいる双子を間近で観察しようとパンダ舎の上に登ると、
一緒に遊びたい桃浜が桜浜にちょっかいをだしているようです。
桃浜は櫓の端っこにうまくしがみついてバランス感覚の良さを披露。
桃浜の「遊ぼうよ!攻撃」で桜浜も起きあがりました。
でもやっぱりネムネムな桜浜・・・
竹の葉っぱをはむはむしながら眠気と闘う桜浜。
櫓から落ちそうで落ちない桃浜。
双子たちは何かお話しているのでしょうか。
しばらくはつかず離れずの距離で櫓の上を満喫していましたが、雨が降り出してきました。
相変わらず落ちそうで落ちない桃浜。
お客様への目線の配り方はアイドルの自覚?
小雨の中でも愛嬌をふりまいてくれたお外の赤パンたちですが、雨脚も強くなってきたので11時過ぎからは室内に移動して、良浜ママとの母子展示に切り替えられました。
(次回に続きます)
来園4周年の上野パンダ、リーリーの熱い想いはシンシンに届くのか? [パンダ]
「今年こそ赤ちゃんパンダを」の期待が高まる上野動物園のパンダ、リーリー&シンシンですが、相性が良いといわれるこのカップルに“恋の季節”が訪れるのはいつでしょうか?
2011年に来園したリーリー&シンシンは、2012年に自然繁殖で出産に至ったものの赤ちゃんはまもなく死亡、翌年は“偽妊娠”、そして昨年は同居に至らずということで 、改めてパンダの繁殖の難しさを知らされました。
今年は、繁殖行動に備えた環境作りの準備が既に整い、パンダ舎の観覧通路の外側には目隠し用のフェンスが設置され、交尾する際に利用する放飼場にどちらか1頭が自由に出入りできるようになっています。
今年1月ごろからリーリーはシンシンの匂いに興味を示しているものの、シンシンには変化が見られないようです。
最近のリーリー&シンシンの様子を写真でご紹介します。
リーリーは昨年12月から引き続き高層櫓生活。
リーリーが最上階に登っているのを私が最近見たのはお昼寝の時くらいですが、どうやらこの場所から隣の放飼場が見えるらしい。
園児や児童・生徒の団体が発する「パンダコール」が苦手なシンシンは、フラッシュや騒音を避けて櫓の下に潜ってしまうことも多いのですが、リラックスした様子で笑顔でお食事中。
機嫌よく過ごし、食欲旺盛で、起きている間は殆ど食べ続けているシンシンの様子はとても落ち着いていて、発情はまだまだ?
一方、“恋の季節”に備えて心身共に準備が整っているらしいリーリーは、リラックスした中でも 若干そわそわしているように見えます。
時折、シンシンへ熱い思いを馳せているように思える表情も、、、
そんな中、3月6日の午後のパンダ舎です。
午後3時半を過ぎてもシンシンさんは衰えぬ食欲を見せてご機嫌な様子でまだまだお食事中。
リーリー君は早々と食事を済ませて放飼場をうろうろ歩きながらお隣のシンシンさんを覗いていますが、シンシンさんはガン無視?
すると、シンシンさんの様子がどうしても気になってしようがないリーリー君、いきなり櫓の横にある高い木に登りはじめました。
大柄なリーリー君の体重は約130キロ。
重みで枝が折れてしまうのではと心配するお客様も。
どうやら高層櫓の最上階よりも高い地点に到達した模様。
身体の向きを変えて、隣のシンシンさんの姿を生で観察している様子。
リーリー君が樹上に滞在したのはほんのわずかな時間。
慎重にルートを模索しながら木から降リてきます。
大きな体でなんとか木の近くにある高層櫓の柱にしがみついて櫓に移動することに成功。
いつものように後ろ向きで櫓から降りてきました。
高い木の上に登って、シンシンの姿を生で確認して満足したのか、リーリーの木登りは1-2分で終了しましたが、3月8日の午後にも木に登ったそうです。
さて、“恋の季節”到来にはまだまだ温度差がみられるこのカップル。
リーリーの熱い想いがシンシンに届く日はいつ?
加油!比力!
上野のパンダ・リーリー&シンシン、来園4回目の誕生日で9歳になりました [パンダ]
上野動物園の人気者、パンダのリリー(♂)は2011年の来園以来4回目の誕生日となる8月16日、9歳になりました。
真夏の夜の動物園、残業時間中も愛嬌をふりまく?リーリー
リ「気持ちよく寝ているんだから、ライトは止めてくれぇ~」
体重約130キロという大型男子にもかかわらず、愛くるしい表情や、おとぼけキャラで女子のハートをわしづかみにしているリーリー。
リーリーの誕生日はお盆休み終盤の週末とあって、パンダ舎はいつも以上の賑わい、私も大勢のお客様と一緒に誕生日を祝うため上野に行ってきました。
午後3時すぎ、リーリーの部屋で飼育員さんが二つの氷塊を台にして、公募デザインからリーリー賞に選ばれた『氷の湖に浮かんだ笹船のパンダ』をのせて誕生日ケーキの準備が整いました。
パンダケーキの右側はリーリーの歳を表す数字の9動物園のスタッフから、「今回は、公募のデザインのケーキを“パンダ大使”の子どもたちが皆で作ってくれました」とのアナウンス。
本日の主役・リーリー登場
まずは誕生日ケーキとのフォトセッション。
その後すぐ、リーリー得意の頭突きでケーキは見事に台座から滑り落ち・・・
最前列には“パンダ大使”の子どもたち・・・
あっという間に飾りニンジンと数字ビスケットを食べてしまったリーリー
リーリー、狙いを定めた「パンダケーキ」を凝視
どうやって攻略するのか?
と思った次の瞬間、リーリーが「パンダケーキ」を口に・・・・
お客様の歓声に“パンダ大使”も思わず後ろを振り返る
シンシンにも氷のケーキのおすそ分けがあったのですが、私が行ったときはすでに残骸のみでした。
リーリーはパンダケーキと数字のビスケットを食べた後は、氷塊が大きすぎたのかあまりケーキに関心を見せないまま晩御飯になりました。リーリに期待していた昨年の“氷パフォーマンス”のような大盛り上がりのハプニングには遭遇できないまま私は帰宅。
パン友さん情報によると、残業時間に熟睡していたリーリですが、パンダ舎のシャッターが下りる直前、お客様が歌ってくれた「ハッピーバースデー」の歌声に反応したのか最後はお客様にきちんとご挨拶して観覧終了になったとのこと。
“氷パフォーマンス”と言えば、今年はリーリーの愛妻のシンシンが誕生日会で披露してくれましたので、大変遅ればせながらご紹介します。
シンシンは7月3日、リーリーよりも一足早く9歳の誕生日を迎えました。
<シンシンの誕生日ケーキ>
タケやササを入れて凍らせた台座に、リンゴやニンジンを飾り
パンダケーキと9をかたどった数字ビスケット
入室したシンシンはケーキを見つけるといきなりパンダケーキをパクリ
シンシンの食べっぷりは最前列で見守る飼育員さんたちの予想通りだったのか?
シ「飼育員さん、ありがとう!とっても美味しい~」
お客様に向かって数字ビスケットを誇らしげに見せるシンシン
この日、リーリーにもパンダケーキのおすそ分けがありました。
9歳の誕生日のシンシンには盛りだくさんのお楽しみがありました。
まずは、氷が溶けて小さくなった氷のケーキで色々なパフォーマンスを披露。
あれ、これはいつか見たようなシーン?
この記事の上の方でご紹介している
リーリーの昨年の“氷パフォーマンス” とそっくり?
午後4時過ぎ、いつもの「釣りトレーニング」と思っていたら、天井から紐が下りてきました。
シンシンが紐を引っ張ると、頭上で薬玉が割れて中からおやつが飛び出してきました。
シンシンは、釣りの時、おやつを直接口でキャッチせずに手で払い落してしまう悪癖(?)があるのですが、この薬玉割はその習性を見事に利用?
余談ですが、リーリーの誕生日に薬玉がなかったのは、シンシンと違って紐がうまく引っ張れないかもという親心でしょうか?
上野のパンダ、2014年“食欲の春”はタケノコ祭り [パンダ]
♂リーリー(8歳)
♀シンシン(8歳)
2014年の繁殖が期待された上野のパンダ・リーリーとシンシンのカップルですが、どうやら今年は同居にいたらずの様子。
でも、二人が元気でいるならきっといつかは夢がかなうことでしょう。
さて、新緑の季節の楽しみといえばタケノコ料理。
普段からタケやササを主食にしているパンダたちもタケノコは大好物。
4月初旬からリーリーとシンシンにも随時タケノコがふるまわれていますが、リーリーとシンシンがタケノコを食べるシーンをピックアップしてみました。
<リーリー>
「なんてったって、春はタケノコが一番だねぇ!」
「いただきまぁす」
パンダは舌を丸めて食べ物を口の中に運びます。
タケノコを食べるときは両手を使って豪快に食べるよ。
(4月9日撮影)
タケノコは、太い方から食べていきます。
皮の固い部分は食べないで、柔らかな部分から・・・
リーリー「あれ、タケノコがふたつある?」
リーリー「うん、これこれ、この味だ」
(4月17日撮影)
リーリー「やたぁ、タケノコ発見!」
リーリー「♪♪♪ タケノコ、タケノコ、おいしいな ♪♪♪」
リーリー「うんめぇ!」
<シンシン>
グルメなワタシは女の子らしく、両手に抱えてお上品にいただくわ。
(4月9日撮影)
シンシン「丸かぶりだけど、ちゃんと両手で抱えているのよ」
シンシン「イヒヒ・・・・」
シンシン「タケノコがおいしすぎて、片足あげたい気分なの」
(4月23日撮影)
シンシン「あら、タケノコみっけ」
シンシン「やっぱり朝掘りのタケノコは柔らかくておいしいわね」
(4月27日撮影)
シンシン「うふふ、タケノコ、今日もおいしい!」
シンシン
「ポロポロ食べこぼしているですって?
うるさいこと言わないでよ。
おいしくいただくのが一番でしょ」
南紀白浜、アドベンのパンダファミリーとホッキョクグマの赤ちゃんに癒される [パンダ]
アドベンの看板娘、パンダの優浜(♀1歳7か月)
ぬいぐるみみたい、ホッキョクグマの赤ちゃん(♂4か月)
先日、1年3か月ぶりに南紀白浜に出かけました。
今回もアドベンチャーワールドのパンダファミリーに会うための旅ですが、昨年11月に生まれたホッキョクグマの赤ちゃん(人工哺育中:まだお名前がないので、クマちゃんとよびます)に会うのがとても楽しみでした。
ホッキョクグマの赤ちゃんは飼育が難しく、人工哺育で1年以上育ったのは日本国内ではわずか2例のみ(いずれもメス)。800グラムに満たない体重で生まれた赤ちゃんも1歳時には100キロまで成長してしまうので、ぬいぐるみのように愛らしい期間は短いのです。
クマちゃんのお姉ちゃんの時は、生後111日目に屋外運動場デビューしていたので、あわよくばお散歩する姿をみたいと思っていたのですが、少し発育が遅れている?との情報も。
クマちゃんがいるお部屋の隣に貼ってあるパネルの写真は2009年生まれの姉・ミライちゃん。
お姉ちゃんは生後70日で歩きはじめた・・・
訪問時、クマちゃんはあんよの練習中。
前肢を使ってのほふく前進、もしくはうさぎ跳びのような移動の合間に、数歩だけおぼつかないながらあんよという状況でした。
クマちゃんのミルクタイムは一日2回公開されていますが、今しか見られないかわいい姿をひと目みたいお客様でいつも黒山のひとだかり。哺乳瓶でミルクを飲んだ後は離乳食を食べさせてもらいます。
まだ上手にお座りできない。
うつぶせの寝食いのような体勢からお皿に顔を突っ込む。
食後の運動にはボール遊び。
ボール扱いはなかなか上手ですが。。。
後ろ肢をふんばって立ち上がろうと一所懸命のクマちゃん。
「頑張れ!クマちゃん」
残念!
つかまり立ちも後ろ肢のふんばりがきかず、すぐ両足が「またわり」状態に。
でも、好奇心旺盛で、パネルの向こう側が気になる・・・
クマちゃんは何度もつかまり立ちの自主練を繰り返していましたが、特訓の効果でしょうか、連休中にアドベンからのTV中継を見ていたら、少しずつあんよが上手になっている様子。
人工哺育のホッキョクグマは成功事例が少ないので飼育員さんも手探り状態のようですが、遅ればせながらようやく歩き出したので飼育員さんも一安心でしょう。
(左♀梅浜&♂永浜:2012年12月撮影)
前回の訪問時、直前に双子の愛浜と明浜が中国へ旅立ってしまいお別れができずちょっと残念と思っていたら、年明け早々には、梅浜と永浜の双子までも中国へ旅立ちのニュースがありショックでした。
しかし、成都を訪問したパン友さんからアドベン育ちのパンダたちの中国での新生活の様子を知らせていただく機会が最近増え、近況がわかるようになったことは喜ばしい限りです。
さて、いつ行ってもまちがいなく和ませてくれるアドベンのパンダファミリーは現在5頭。
子パンダたちはあれからどのくらい成長したでしょうか。
<前回の訪問、2012年12月の写真>
海浜♂&陽浜♀(左)(当時2歳4か月)
♀優浜(当時4か月)
<優浜>
1歳7か月になった優浜は、木の上がお気に入りスポット。
まだミルクをもらっていますが脱赤ちゃんパンダ。
飼育員さんが呼んでも知らんぷりと見せかけて、
↓
自分の意志で降てきてミルクをもらう。
マイペースをアピールする優浜。
<♂海浜&♀陽浜>
3歳7か月となった双子ですが、最近は別々の部屋で展示されるように。
大人のパンダに少しずつ近づくのはうれしいようでもあり、一抹の寂しさも・・・
(左・海浜、右・陽浜)
昨年完成したパンダの新展示場は、屋外運動場だけでなく、展示室も観覧通路との間にガラスがないので、写真が撮りやすいだけでなく匂いや鳴き声、食事中にタケなどをかみ砕く音もよく聞こえます。
<海浜♂>
赤ちゃんの頃は『良ママ命』で、いつもママを追いかけまわしていましたが、陽ちゃんのことが大好き。
ツアーから帰ってくる陽ちゃんをドアの前で待ち伏せしたりも・・・
寝食いが好きなので、パンダ座りができない?疑惑も。
<陽浜>
赤ちゃんの頃は一人遊びを好み、ミルクを飲むのも超マイペース。
海くんとのプロレスが激しくなり、完全別居の時期も近い?
最近、早めの発情傾向が見られることもあり、訪問時は別展示。
<永明パパ&良ママ>
今年22歳になる永明は、中国に旅立った8頭を含めて11頭の白浜生まれのパンダのお父さん。
昔は「おてんば娘・暴れん坊」というイメージの強かった良浜も、3回の出産・子育てを経験し今やベテランママです。
南紀白浜の温暖な気候に恵まれて、今年もまた新しい命が誕生することを期待しています。
パンダには雪が似合う!大雪の上野動物園はパンダ日和? [パンダ]
先週末東京地方は45年ぶりという大雪に見舞われました。
12月からことのほか寒さが厳しく感じられた割に積もるような雪が降らず、このまま春が来てしまうのかと思うような高温が続いた東京地方。しかし再び真冬並みの寒さが戻ってきたようです。
野生のパンダの生息区域は中国の奥地、冬には雪が降り積もるような山奥なので、飼育下のパンダにも、寒い冬でも快適に過ごせるDNAがあるようです。残念ながら実際には見ていないのですが、昨年も大雪が降った日に上野動物園のパンダたちは大はしゃぎしていたとか。
雪に弱いといわれる首都圏の交通網に怖気づいた私は、大雪から3日後、名残雪の中にいるパンダを見ただけにとどまり、“大雪パンダの観覧”が個人的課題になっていました。
そんなわけで今年の冬は、“雪の運動場で走り回るパンダ”を生で見たいとリベンジを狙っていた私は、2月8日(土)、冷たい北風に雪が舞う悪天候の上野動物園に出かけました。
出かける準備に手間取り、上野動物園に着いたのは12時半過ぎ。
未明から降っていた雪は足元がシャーベット状からはっきり積雪と認められるくらいになっていましたが、上野動物園は臨時閉園にはならず通常営業中でした。
パンダ舎の入り口はいつもと違うアプローチになっていましたが、中に進むと思ったよりパンダ舎はにぎわっています。
シンシンは雪の中で座って食事中のようですが、コンデジのレンズに溶けた雪の水滴がついてしまいはっきり見えません。
レンズをぬぐいながら撮影する手がかじかみ撮影した映像はぶれぶれ。
降りしきる雪の中何事もないかのように食欲旺盛のシンシン。
お客様はシンシンの姿に見入っていますが、隣にあるリーリーの運動場の前には人影がありません。
運動場の中にいるはずのリーリーの姿が見えません。
リーリーは何処に?
パンダ舎の警備員さんにお訊ねすると、木の陰でお昼寝中とのこと。
肉眼では見えなかったのですが、コンデジのズームで探すと、
雪の中に白黒模様がうっすら見えます。
角度を変えてみると、白い雪の中に黒い三角形のものが生えて?います。
目を凝らしてみるとどうやらリーリーの耳のようです。
午後1時半の餌交換にリーリーが起きてくることを期待して、ひとまずホッキョクグマのデアちゃんの様子を見に行くことしました。
ところが、北極圏に生息するホッキョクグマが雪の中を元気に走り回る姿を期待していたのですが、タイミング悪くこちらもお気に入りのポイントでお昼寝中でした。
南イタリア生まれで雪を見るのは上野に来てから初体験というデアちゃん、ふかふかの雪のベッドで気持ちよさそうに寝ており、あたたかそうな毛皮にうっすらと雪が積もっています。
すぐに起きだす気配がないので、雪があたらない屋内の観覧通路に行って様子を見ていると、
いきなりデアちゃんが上半身を起こしました。
寝ぼけ眼で不思議そうに観覧席を見上げています。
しかし、眠気には勝てなかったのかデアちゃんは再び夢の中へ。
雪の日仕様の防寒対策はしてきたのですが、久しぶりの寒さで耐寒の限界を感じ暖房がきいた食堂でホットドリンクでしばし休憩。
餌交換が終わったはずのパンダ舎に戻てみると、パンダさんたちは通常より早く1時半から室内展示に切り替わっていました。
パンダ舎でお会いしたパン友さんたちのお話によると、リーリーもシンシンも開園直後は雪の中で走りまわっていたようですが、私がついたときには雪の中に埋まっていたリーリーは結局3時間ぐらい昼寝をしていたそうです。
特別に最前列の観覧通路が開放され、いつもよりパンダさんとの距離が近い状況になっていました。
元気に営業中のシンシン
白目を見せた“変顔”のリーリー
おでこには長時間の昼寝の名残り?
とんがり頭に沿って、泥の汚れがクッキリ
しばらくパンダ舎で雪よけしてから再びホッキョクグマへ。
ホッキョクグマの展示場は、雪の中で活発に動く姿を期待してTVの取材クルーも待機し、先ほどよりお客様の数が増えています。東京では雪の日の動物園に行けるチャンスはめったにないからでしょうか小さなお子様連れのお客さまが結構いらっしゃるので驚きました。
デアちゃんは、プールに飛び込んだりしていましたが、走り回ることもなく退屈そうにしていました。
しかし雪と風が強くなり、2時半のおやつタイムまでとどまることは断念。
(後日、某TV番組内で、デアちゃんがおやつに投入された赤いポリタンクを押して歩いたり、タイヤで遊ぶ姿が紹介されていました)
人気撮影ポイントのパンダの椅子もカーテンを閉めて臨時休業。
再びパンダ舎に戻りますが、リーリーの展示室は観覧通路に雪が吹き込み気温も低下。
雪の中でも食欲旺盛で来園者に愛嬌をふりまいてくれたシンシンもさすがにお疲れモードでお昼寝タイムに突入。
短時間の滞在のつもりで出かけたのにパン友さんたちとの楽しいおしゃべりであっという間に時間がたっていました。
雪は相変わらず吹雪のような状態で降り続き、東京郊外にある多摩動物園は午後1時で臨時閉園。
上野動物園は都心にありますが、帰宅の足となる電車の運行状況も心配ですし、雪道で転倒してけがをしてもいけないので私は早めに撤収することにして動物園を後にしました。
自分の体力の限界に挑戦することは回避したため、期待したほどのハプニングには出会えませんでしたが、パン友さんたちのツイッターなどで色々な映像や情報を楽しむことができました。
特に、大雪で厳寒の中、開園から閉園まで滞在して、パンダズたちが雪の中で遊ぶ姿などめったに見られない映像をたくさん撮影され、ブログで公開してくださった「毎日パンダ」さんには大感謝です。
今年もどうぞよろしくパンダ・・・・上野動物園の人気者からの年賀状 [パンダ]
ご挨拶が遅れましたが本年もどうぞよろしくお願いいたします。
今年は元旦に初詣をすませたあとは、上野動物園で初パンダ&初ゴリラ。動物たちへのお年玉プレゼント観覧など動物ウォッチング三昧のお正月でした。
≪リーリー:♂8歳≫
1月2日から絶賛営業中
お正月イベントの「獅子舞」のお囃子にちょっとビビッたけれどすぐ立ち直りました
新年初パンダ釣り:獲物を狙う鋭いまなざし
大きな竹の葉をくわえてご機嫌
今年もそろそろ繁殖期が近い兆しか?
≪シンシン:♀8歳≫
引き続きマイペースで絶好調
豪快な座りポーズに初めてのお客さんはドキドキ?
初パンダ釣り前も余裕の表情
色白の美パンダとして幼少時からスターでした
子宝に恵まれた台湾のカップルにあやかりたいわぁ。。。
冬こそ観覧日和のパンダさんたちには正月休みの混雑を避けて平日に会いに出かけるのがベストなのですが、日本で唯一群れで飼育されているゴリラファミリーのニューフェイスとして昨年春誕生したモモカちゃんにどうしても会いたい事情がありました。
≪上野の森で暮らす西ローランドゴリラ≫
ゴリラの群れのニューフェイス
モモカちゃん:♀2013年4月24日生まれ
お母さんの近くで一人で遊ぶ時もありますがまだ授乳中。母の腕の中で過ごすことが多い
しっかり者のお母さんは3回目の子育て中
モモコ:♀20歳
3頭のメスの中で子供がいるのはモモコだけ。群れの中で出産したモモカは翌日から群れの中で展示
血縁のない3頭のメスを統率する心優しいリーダーは、見事なシルバーバック
ハオコ:♂20歳
お父さんは姉娘のコモモと追いかけっこをして遊んだり、赤ちゃんのモモカをあやしたり子供たちへの目配りを忘れないイクメン
好奇心旺盛なお姉ちゃんは悩み多き年頃?
コモモ:4歳♀
妹のモモカちゃんともっともっと一緒に遊びたいコモモちゃん。
でもお母さんは、自分の目の届くところでしかモモカちゃんと遊ばせてくれない・・・・
そこでコモモは大胆な行動に出る・・・・
毎日ちょっとした事件が起こり目が離せない大事な時期に、なんと工事のためにゴリラの展示がしばらく中止に!
↓
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&inst=ueno&link_num=22002
[おまけの映像]
上野動物園の動物たちからの年賀状
From:お客様からのお問い合わせを一番多くいただく、こども動物園
From:タケ密度、ダントツ一位の部屋
From:上野動物園 最北の地
From:冬眠ブースの中 ツキノワグマ ソウ&ウタ
このほかにも、
日本一古いサル山
下北のニホンザル一同
とか
東園メインストリート沿いの抜群の立地
陽当たり良好・エレベーター、体重計完備
モノレール東園駅より徒歩1分
(この差出人は誰でしょう?)
など、園内数か所に年賀状が掲出されていました。
1月13日まで掲出中なので、探してみてはいかがでしょう?
「起きているパンダが見たい!」小さな孫連れで上野のパンダを楽しむ初心者ガイド [パンダ]
♂リーリー
♀シンシン
上野動物園には、オスのリーリーとメスのシンシン、共に8才のパンダがおり、パンダ舎は老若男女を問わず大人気。これからは動物園をゆっくり楽しむのに好適な季節なので、たまにはお孫さんと一緒にパンダを見に行こう かなと考える方も多いのでは。
10月は幼稚園や学校の遠足などの団体や海外からの観光客も多いので、平日でもかなり混雑する日があるようです。でも、せっかくパンダを見に行ったのに寝ていた・・・ということもままあります。
そこで、小さなお孫さんたちと一緒に上野動物園のパンダ観覧を楽しむコツを考えてみました。
パンダといえばタケを食べる可愛らしい姿をイメージしますが、パンダは「食べて~寝る」を繰り返す動物で、起きている時間は食べることにほとんどの時間を費やし、睡眠時間は1日に10~16時間といわれています。
この季節のパンダは、天候にもよりますが9時半の開園から午後3時頃までは屋外のふたつの展示場に1頭ずついます。(2頭が使う運動場は時々入れ替るのでボードで確認)
リーリー、木の股に置かれたニンジンを発見
シンシンはオヤツを求めてハンモックを捜索中
リーリーは隅っこで寝るのが大好き
展示場に姿が見えない時は一番奥の隅っこで昼寝中
パンダは雨の日でも屋外にいることが多い
リーリーは、高い木の枝に隠れて雨宿りしながら昼寝
パンダは満腹になると寝てしまうことが多いので、上野動物園では、こまめにエサを交換するようにして、開園中にパンダが起きている時間が長くなるような工夫をしています。朝食で満腹になってしまい開園直後から寝ていることもありますが、エサ交換の直後は起きている確率が高いので、この時間にパンダ舎へ行ってみましょう。
屋外展示場でのエサ交換は、午前11時半頃、午後1時半頃の2回。
午後3時頃には、室内に移動してのエサ交換になります。
屋外ではパンダが寝込んでいてエサ交換ができない場合もありますが、室内への移動する時間が多少ずれてもパンダは必ず起きます。
タケにはうるさいシンシンは慎重にタケ選び
飼育員にオヤツをおねだりするシンシン
昼寝から目覚めたけれどぼんやりしているシンシン
リーリーは池の縁に寄りかかって食べるのが好き?
美味しいタケに大満足のリーリー
毎日ではありませんが、午後4時前後にパンダの足腰を鍛えるための筋トレ(通称パンダ釣り)を実施。
展示場の上の方から釣り竿にさしたオヤツがおりてきますが、パンダの2足歩行を促すためにオヤツダが移動。
シンシンの2足歩行はかなりスムーズですが、体重約130キロのオスのリーリーがオヤツを追いかけてよちよち歩く姿に注目。
オヤツに釣られてガラスにへばりつくリーリーの真剣な表情
時には勢い余ってガラスにぶつかる
さて、真っ先にパンダ舎に行ったのにパンダさんたちがぐっすり寝てしまっている場合は、他の動物を先に見に行きましょう。
表門から近い東園にはパンダ以外にも、アジアゾウ、ホッキョクグマ、ゴリラなど、モノレールでも移動できる西園の方には、キリンやペンギンなど子どもに人気の動物がたくさんいます。
<ホッキョクグマのデアちゃん>
イタリア生まれのデアちゃんは4才のおてんばな女の子
オヤツの時間(午後2時半~3時頃):
飼育員さんが名前を呼びながら左右に投げてくる小さく切った肉や魚、ソーセージなどをデアちゃんは上手にキャッチ
プールに入れない日は土の運動場
骨付き肉にかぶりつくワイルドな姿を間近に見られることも
<ニシローランドゴリラの群れ>
今年の4月24日に、ニシローランドゴリラの群れに赤ちゃんが誕生し、モモカと名付けられた赤ちゃんはすくすく成長。母親のモモコの愛情溢れる子育てに癒されます。群れのボスである父親はイクメンですが、もうすぐ4才になる姉のコモモは妹に興味津々。コモモがなんとか妹を抱っこしたり、遊ぶチャンスを狙っている様子など見飽きません。
ゴリラは母子密着の子育て
移動時は子が母のお腹にしっかりしがみつく
もうすぐ4才になる姉のコモモは妹に興味津々
最近はモモカが母親の背中に乗る姿も
ゴリラは午後4時まで展示されますが、天候や体調により早めに室内に移動することもあります。
ゴリラの群れの活動が活発なのは開園直後から午前中といわれるので早めの観覧がお勧め。
また、西園にはうさぎや羊などもいる子ども動物園があり、休日にはふれあい体験などのイベントもあるようです。
(2013.3.22撮影)
上野動物園は午後5時敬閉園ですが入園できるのは午後4時まで。
動物によって展示されている時間が異なり、パンダ舎の最終観覧は午後4時45分。
入園したらまずは園内の案内図を入手しましょう!
★開園情報・展示時間やイベント情報などの詳細は公式サイトでご確認下さい★
上野動物園の公式サイト
↓
http://www.tokyo-zoo.net/zoo/ueno/
上野動物園のジャイアントパンダ情報サイト
http://www.ueno-panda.jp/
<運がよければこんなシーンがみられるかも>
アジアゾウの背中に乗る飼育員さん
台湾パンダ事情・・・・赤ちゃんパンダが生まれたばかりの台北市立動物園金園長講演会から [パンダ]
★台北市立動物園のパンダ舎ロビー★
(記事の写真はすべて20011年10月訪問時の情報です)
今年の7月8日に待望の赤ちゃんパンダが誕生し、先日「ママに抱かれてご満悦の赤ちゃん」という写真が発表されました。
※パンダの赤ちゃん誕生のニュースについてはこちらの記事でもご紹介しています。
台湾と中国の微妙な政治環境の中、2008年12月、台北市立動物園に中国四川省出身のパンダが来園してから5年目の歓喜ですが、パンダ好きとして上野動物園主催の講演会に参加し、来日中の台北市立動物園金園長によるここまでの長く険しい道のりのお話を伺い、21世紀の動物園のあり方なども含めて色々考えさせられました。
動物園の入口は、「動物園駅」で下車して徒歩すぐ
(パンダ観覧者の人数を制限するため、混雑時は入口で整理券を配布:観覧情報は動物園に向かう途中のMRTの駅などでも入手できる)
台北市立動物園は、日本統治時代の1914年に開園し、かつては圓山動物園と呼ばれたアジア最大の動物園だったそうですが、1986年に現在の台北市南東部木柵地区に移転したとのこと。都心からMRTで30分足らずで行ける場所ですが、動物園の裏手は観光客に人気の茶芸館と茶畑が広がる猫空エリア。
パンダ舎(赤い円)の手前にコアラ舎(青い円)もあるが、
園内は広いので、インフォメーションセンターで案内図をGET
緑豊かで南国情緒溢れる広い動物園内にはパンダ以外にもコアラなどの稀少動物が飼育されています。台湾を代表する歴史ある動物園ですが、中国との関係もあってパンダの受入準備には30年を要したとか。
2003年、パンダが来台することを希望する人は55%、36%は全く希望しないという状況の中、有力企業の協賛を得て、パンダ飼育施設「新光特展館」の建設が始まりました。
絶滅危惧種であるパンダを借り受けて飼育する動物園は、情報の公開および交換、実務経験者の交流、一般人のパンダの理解を高めることを義務づけられていますが、台北のパンダ舎は国際会議室を備えている先進的な飼育施設です。
入口(写真奥)から見て右側にパンダの観覧案内ボード
:1日あたりのパンダの観覧者数は、最大19,000人程度に制限。混雑時は、10分刻みで指定される整理券の時刻に従って並ぶ(長時間並ぶ必要がない)
4階建てのパンダ舎(新光特展館)
手前は屋外放飼場(面積は765㎡)
亜熱帯気候の台北では、パンダは通年室内展示がメインと思われる
パンダ舎入口の、パンダ(白黒の熊)とツキノワグマ(黒熊):台湾固有のツキノワグマも絶滅の危機にあることをPR
竹をインテリアデザインのモチーフにしたパンダ舎の室内:
パンダ舎は「保育」、「教育」、「研究」の場であることを示すバナー
◆1Fはパンダの室内展示室(エアコン完備、録画モニター)
パンダの主食の竹を1週間分保管する竹庫
◆展示室の前には、パンダの生態などの解説資料展示スペース
◆2Fは食堂と土産物売場
◆上階には国際会議室も備える
“山紫水明の地”をイメージした(?)飼育空間
<♂パンダ團團の室内展示室>
<♀パンダ圓圓の室内展示室>
さて、今回の赤ちゃん誕生についてですが、台北のカップルは上野のカップルの1年先輩で、オスの團團はリーリーの異母きょうだいながら自然交配ができないため人工授精を実施。
人工授精は妊娠の確率を高める最新の医療技術が用いられましたが、今回7回目となる人工授精でようやく赤ちゃんが無事誕生。しかし、その6時間後に赤ちゃんパンダが足に怪我していることが判明したため母親と分離し保育器で育てることを決断。
その間、搾乳した初乳を赤ちゃんに与え赤ちゃんの健康管理につとめる傍ら、母パンダに対しては母子がスムーズに同居できるような様々な工夫が為されていました。
中でも、鳴き声を発する赤ちゃんパンダのぬいぐるみの使い方はとてもユニークで感心させられました。
講演会では赤ちゃん誕生から、生後31日目に母子を再会させ、慣らし保育期間を経て39日目に母子を同居させるまでのプロセスが動画によって紹介されましたが、You tubeで一般公開され人気を博しているそうです。
また連日、新しい情報がリリースされるのでメディアへの露出も多くなり、赤ちゃん誕生は一般人のパンダに対する理解を深める効果があるようです。
台北市立動物園では、一般人のパンダに対する正確な知識教育に注力。
お土産グッズのパンダについても、パンダの白黒模様の位置などが正しい姿で表現されているかどうかをチェック。
しかし、安価なまがいものパンダグッズの横行はなかなか防げないとか。
街で見かけたパンダさんたち
上野動物園は、東京都内有数の繁華街に近い立地をいかして、駅構内や商店街などとのコラボ活動により街ぐるみでパンダ人気を盛り上げていますが、台北市立動物園は周りに商店街がありません。
そこで、台北動物園教育基金会が中心となってアイデア溢れるタイアップ施策がとられているようです。
台湾では、国内外の種々の雑音を退けるためにも、実務レベルの担当者の技術研修などはもちろんのこと、パンダを台北で飼育することの意義を可視化するように努力されています。
特に、マスコミに対する情報公開を密にし、良き理解者としてメディアの協力を得やすい環境作りに腐心されているように感じました。
中国以外の国がパンダを飼育するということは、“パンダが可愛らしい人気者だから、動物園で展示して子供たちを喜ばせる”というような安易な考えでは決してなしえないことだとしみじみ思った講演会でした。