愛媛県立とべ動物園のアフリカゾウ・・・家族の絆・人間との絆 [動物園歩き]
先日のTV番組で愛媛県立とべ動物園のアフリカゾウの家族の物語が紹介されました。
<とべ動物園>
松山市中心部からバスで約40分の砥部町は焼き物の里(砥部焼)
ホッキョクグマ・ピース
アフリカゾウのファミリー
昨年11月、松山方面に旅行した時に訪問したとべ動物園は、日本で初めて人工哺育に成功したホッキョクグマ(シロクマ)ピースちゃんの母親代わりとなって育てた飼育員さんがいることで有名ですが、この動物園でしかみられない“家族で展示されているアフリカゾウ”にも感動をよぶ物語がありました。
父ゾウ・アフは別室での展示
親のいないみなし子ゾウの保護施設で育ち、27年前に1歳で日本にやってきたアフリカゾウのアフ(♂)とリカ(♀)は、とべ動物園の飼育員さんたちの愛情を受けて立派な大人のゾウに育ちました。
2006年11月、リカは3回目の妊娠でやっと元気な赤ちゃん(媛♀)が生まれたのですが母ゾウとしてわが子を育てることができませんでした。
ゾウは母系集団の群れで生活し、ゾウとして生きていくために必要なすべてを母親と一緒に暮らす群れの中で学ぶといわれていますが、リカは子育ての仕方を知らず赤ちゃんとの接し方がわからなかったため飼育員さんたちが親代わりとなって媛ちゃんを育てました。
ひとりぼっちでは寂しくて眠ることもできない媛ちゃんを、飼育員さんは1年以上もゾウ舎に泊まり込んで寄り添ったそうです。飼育員さんの愛情によって育てられる媛ちゃんを間近で見ながら徐々に母性を育んでいったリカは、2009年3月に生まれた砥夢くん(♂)を自分で育てることができました。媛ちゃんも砥夢くんと遊びながらゾウとしての社会性を学び、ゾウ同士で過ごすことができるようになりました。
2013年6月に生まれた赤ちゃんゾウ・砥愛ちゃんは子どもたちに大人気
お母さんのおっぱいを飲む赤ちゃん
いたずら盛りの妹を見守るお姉ちゃん
2012年11月、砥夢くんがブリーディングローンのために東京の多摩動物公園に旅立ち、2013年6月に新しい家族として第3子砥愛ちゃん(♀)が生まれたときから媛ちゃんはお姉ちゃんとして母と妹と一緒に生活するようになりました。
はじめはなかなか母や妹とうまく接することができなかった媛ちゃんも飼育員さんの助けを借りながらようやく家族の絆を形成することができたようです。
みなし子ゾウだったアフとリカの家族になろうと27年間寄り添ってこられた飼育員さんをゾウたちは信頼し、家族のように母親のように慕っている様子がTVでも紹介されました。
媛ちゃんもお姉さんとして母子に寄り添い、飼育員さんたちが夢見た「アフリカゾウの家族」が実現。
毎年誕生日会にはたくさんのファンが集まるピースちゃん
ピースちゃんは、母と慕う飼育員さんには大人になっても甘える
さて、とべ動物園の人気者、ホッキョクグマ・ピース(♀14歳)ですが、3歳ごろからてんかんという病気とたたかっており、現在はピースちゃんの体調に合わせた展示になっているため、私が訪問した時はプールに入る姿を見ることはできませんでした。
寝室からプールを眺めるピースちゃん。
体調が良いとプールで遊ぶ姿が見られることも。
ピースちゃんが生まれた直後から母親代わりに24時間体制で世話をしてくれた飼育員さんのことは今でも本当の親みたいに認識しているらしく、常識を超える強い信頼関係に結ばれているようです。
<しろくまピース公式サイト>
ピースちゃんのおいたちから現在までの情報が満載。
ピースちゃんの体調次第ではプールで遊ぶ姿が見られるようです。
(サイトから「今日のピース」をクリックしてね)
先日とべ動物園を訪問された方の情報によれば、展示場に入った飼育員さんが鎖を外してから水を張ったプールの中におもちゃを投入してすぐに退室されたとのこと。
<おまけの映像:とべ動物園>
マンドリル:
迫力ある顔とド派手なお尻の色に注目!
ブガ(♂)のお顔(↑)とお尻(↓)
ヒクイドリさんたち
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