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“アドリア海の真珠”ドゥブロヴニクの城壁ウォーキング・・・・2009年クロアチア・スロヴェニアツアー備忘録 [海外旅行]

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★城壁からの眺め~旧港方面★

クロアチアの南端、アドリア海に面したドゥブロヴニクは、古くから「ラグーサ共和国」という海洋国家として栄え、小国ながら自治を貫いてきた歴史のある街です。

自由を旗印に地中海交易で繁栄した要塞都市の共和制は、ヴェネツィア、ハンガリー、オスマン帝国の支配下にあっても変わることはありませんでした。しかし、15世紀末、大航海時代の新大陸発見や、インド航路の確立と共に徐々に衰退し、1808年には、ナポレオンのフランス軍に征服され、共和制の幕を閉じました。

その後ドゥブロヴニクは、オーストリア領、旧ユーゴスラヴィア領となり、現在はクロアチアの一地方都市となっていますが、1991年、独立に際してユーゴスラヴィア連邦軍から受けた攻撃の傷跡は城壁遊歩道の上からも各所で見かけました。


旧市街の入口、ピレ門を入ったところに、ユーゴスラヴィアからの独立戦争による被害状況を説明する大きなボードがありました。


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★「1991-92年のユーゴスラヴィア内戦による
ドゥブロヴニクの爆撃被害マップ」★


平和を取り戻した今、堅牢な城壁に囲まれたドゥブロヴニクの旧市街観光のハイライトは、なんといっても“アドリア海の真珠を満喫する”城壁からの眺め

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真夏は汗だくになる城壁ツアーですが、私たちは秋の午後の暖かい日差しの中、快適なウォーキングを楽しみました。
城壁の上に張り巡らされた遊歩道は1周約2キロ、遊歩道への入口は3ヶ所ありますが、反時計回りの一方通行なので、城壁の一部のみ歩きたい場合は要注意です。


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★ピレ門横の「城壁入城口」からウォーキング開始★

隣の建物は、フランシスコ会修道院
修道院内にある世界で3番目に古い薬局のオリジナル化粧品は女性に大人気。もちろん私も購入!


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★私たちのゴールは、背後の「ミンチェタ要塞」★


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★城壁からの眺め~「オノフリオの大噴水」★

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年に造られた噴水は、12キロ離れた源泉から水を引いている。


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★城壁からの眺め~プラツァ通りから旧港方面

メインストリートの両側はショッピングストリート。
正面に見えるルジャ広場の鐘楼は毎時鐘が鳴る。

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★標高412メートルのスルジ山

旧市街を一望できる観光スポットであるスルジ山山頂までのロープウエーも、1991年の独立戦争の際に破壊された。(2010年7月に復旧)

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★城壁からの眺め~「ボカール要塞」★

小さな湾をはさんで左右に海に突き出した要塞が立っている。

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★城壁からの眺め~旧市街と新市街を結ぶ橋★

観光客は、ピレ門の外でバスを降り、この橋を渡って旧市街を観光する。

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★城壁からの眺め~「ロブリイェナツ要塞」

結構狭い通路もあるが、写真撮影スポットがたくさんある。

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★城壁からの眺め★

城壁は切り立った岩の上に建っていることがわかる。


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★城壁からの眺め★

1991年12月6日、この城壁は旧ユーゴ連邦軍による砲弾を浴びた。
旧市街の多くの建物が破壊され、多数の市民が犠牲になった。

その後数年がかりで街は修復されたが、爆撃の跡がそのままになっているところもある。

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★城壁からの眺め★

城壁に隣接する旧市街の住宅の屋根の色が異なるのは、爆撃で破壊されたものを修復した建物と古い建物が混在しているから。
色鮮やかな瓦は砲撃後に修復されたもの。

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★城壁からの眺め~「聖ピーターの砦」★

城壁の上には聖人の名前が付けられた小さな砦がたくさんある。

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★城壁からの眺め★

クラシックな帆船スタイルの観光船が白波をたてながら航行。
沖合には大型船も停泊していたが、大型のクルーズ船は、旧港ではなく、もうひとつのグルージュ港から発着する。

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★城壁からの眺め~ロクルム島

旧港からは、旧市街の沖合約700メートルにあるロクルム島行きのグラスボートなどが発着。

 

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★城壁からの眺め~聖イヴァン要塞」の砲台

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★城壁~聖イヴァン要塞」★

正面に見えるスルジ山の山頂には、19世紀初めナポレオンが贈ったという白い十字架があるが、現在あるものは戦争後に建て直されたもの。(ロープウエーも2010年に修復)



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★城壁からの眺め~旧港と「レヴリン要塞」★

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★城壁からの眺め~旧港

かつて海洋国家の交易を支えた港の役割は別の港に移り、こちらは観光ボートの発着所として観光客で賑わっている。
3つのアーチが見える建物は、かつてアーセナルという造船所だったが、現在はレストランなどになっている。


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★城壁からの眺め~「聖ルカ要塞」(左)と
城壁外に独立している「レヴリン要塞」★

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★城壁からの眺め~「ドミニコ会修道院」★

当初、修道院は城壁外にあったが、防衛上重要な場所にあったため城壁に囲まれるようになった。

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★城壁からの眺め~ミンチェタ要塞」からの展望

城壁の中で最も高所(25メートル)にあるので、町を一望する絶景が楽しめる。
ドゥブロヴニクは、大型のクルーズ船も寄港するが、国内各地の他、イタリアのバーリと結ぶフェリーも就航している。

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★城壁からの眺め~内戦の爆撃の跡?★

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★城壁からの眺め★


城壁ツアーもこれで終です。
アドリア海に面した旧市街を一望する絶景を目に焼き付けて街へ降りました。
この美しい風景がもう2度と戦争に巻き込まれないことを祈ります。



このツアーで訪ねたスロヴェニア・クロアチア各地のハイライトは、以前2回に分けてご紹介していますのでご興味があればお立ち寄りください。

 スロヴェニアとプリトヴィッツェ湖群などについては、こちらをご覧ください。
 今回のドゥブロヴニクなどアドリア海沿岸の街については、こちらでご紹介しています。


ドゥブロヴニク城壁ツアーミニ情報

 ・遊歩道に入場できる時間は季節により異なる。(10月は10:0015:00)
 ・団体割引でどこからでも入場できるチケットは、ピレ門脇のチケット売場のみ。
 ・日本語のオーディオガイドなし。
 ・反時計回りの一方通行なので、時間の都合などで一部のみ歩きたい場合は要注意。

 ※遊歩道の途中には休憩できるカフェやトイレもある


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履歴書の書き方の見本

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
by 履歴書の書き方の見本 (2014-01-10 12:44) 

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