ロマンチック街道をバスで巡る・・・・『ミュンヘン発ドイツ周遊鉄道の旅』備忘録その2 [海外旅行]
★世界遺産・ヴィースの巡礼教会★
世界中から年間100万人以上が訪れるという人気スポット「世界遺産・ヴィースの巡礼教会」にどうしても行きたかった私たちは、ミュンヘン市内観光をあきらめてノイシュヴァンシュタイン城からフッセンに戻ってヨーロッパバスでロマンチック街道をローテンブルクまで北上することにしました。
★8:00;フッセン駅前★
アルプスの麓にあり、ノイシュヴァンシュタイン城やヴィースの巡礼教会観光の拠点となる街の駅前からバスが出る。
朝8時の駅前にいたのはバスの乗客だけ(なぜかこの日は、ミュンヘンまで日本人客のみ)
フランクフルトーフッセン間のロマンチック街道を巡るヨーロッパバスは、夏期のみ北上便と南下便が毎日各一便運行されていますが、主な街で下車観光を兼ねた休憩時間があるので、ヴィースの巡礼教会のように鉄道駅から行きにくい小さな街も効率よく回れるのです。
フッセン発・北上便のルートは、
フッセン→ホーエンシュヴァンガウ(ノイシュヴァンシュタイン城)→ヴィースの巡礼教会→ミュンヘン中央駅→アウグスブルク→ネルトリンゲン→ディンケルスビュール→ローテンブルク→ビュルツブルク→フランクフルト(バスの終点)
◆◇ヨーロッパバスは空席があれば予約なしでも乗れるが、スーツケースを持って移動する私たちはネットで予約した(2008年はレイルパス所持者割引あり)
車内では、独・英・日3カ国語のガイド・アナウンスが流れ、ルートマップも配布される
★ホーエンシュヴァンガウで、昨日見学したノイシュヴァンシュタイン城が一瞬だけみえた
★8:48;ヴィースの巡礼教会到着★
団体客が押し寄せる前の静寂な聖堂内へ入場。
バスの発車予定時刻、9:10までの短時間でも見る価値があった。
(出発時刻は、バスの運転手が告げる)
フッセン郊外の草原に佇む世界遺産の教会は、村のキリスト像が涙を流したという奇跡から、その像を祀るために1746年にロココ芸術の頂点に立つツィンマーマンの設計で建てられました。天上を象徴する天井一面のフレスコ画が圧巻でしたが、聖堂内は撮影禁止になっていたので写真は絵はがきです。
(「ヴィースの巡礼教会」については、以前このブログでご紹介しているので、こちらもご覧下さい)
★ヴィースの巡礼教会・主祭壇★
大理石模様の柱や華やかな装飾に彩られた主祭壇に、教会の中心である「鞭打たれるキリスト像」が置かれている
★「鞭打たれるキリスト像」★
1738年6月、木像のキリストの顔に涙の跡のようないくつかの雫が発見されたことから、国の内外から大巡礼客が押し寄せることになった
★教会天井のフレスコ画★
淡い青色のフレスコ画は「キリストの再臨」を表現している。
虹の中央に座ったキリストと天使たち、空席の玉座、閉ざされた天国の扉が描かれている
★巡礼教会近くの民芸品店★
巡礼者をあてこんだ(?)木彫の宗教グッズやクリスマズ用品が目についた
◆◇ヨーロッパバスは、運行に関して運転手の裁量部分が大きいのか、教会近くの民芸品店に立ち寄ったり、時刻表になかったエッタールという街のバロック様式の修道院で10分間の休憩があった。
★11:10;ミュンヘン中央駅北口★
◆◇ロマンチック街道をはずれて、集客のためにミュンヘンへ。ここでようやく欧米人が乗車。
★12:35;アウグスブルク到着★
アウグスブルクは、紀元前15年、古代ローマ帝国によって開かれた古い街。
ロマンチック街道の中では比較的大きな都市で、13世紀になると、金融業者のフッガー家をはじめとした、貿易業と銀行業で潤った豪商一族たちがルネッサンス文化をささえていた。
街はずれにある、モーツアルトの父親の生家は、モーツアルトの自筆楽譜などを展示する「モーツアルト・ハウス」となっている
★アウグスブルク市庁舎★
広場に面して立つ市庁舎は、1615年に建てられたドイツ最大のルネッサンス様式の建物。長らくこの地を治めていたハプスブルク家の紋章である双頭の鷲が描かれた建物は、1944年に空襲で被害を受けたが、1985年に、約3キログラムの金箔を使って黄金の間が復元された
◆◇ヨーロッパバスの旅では、街の観光を優先し、パンなどを買い込み車中で食べることもできるが、私たちはアウグスブルクで25分間の休憩時間を利用して、近くのハンバーガーショップで昼食をとった。
★アウグスブルク中央駅★
★14:20;ネルトリンゲン到着★
ネルトリンゲンは、1500万年前に落下した隕石のクレーターの中にできた街。
全長2.5キロほどの城壁が街全体を囲んでいるこの街には、アポロ16号が持ち帰った月の隕石を展示する博物館がある。
★ネルトリンゲン聖ゲオルク教会★
街の中心にある「ダニエル」の名で親しまれる聖ゲオルク教会の塔に登れば中世の街の城壁を見下ろすこともできるが、10分間の休憩だったので、聖堂内の見学のみで終了。
★15:15;ディンケルスビュール到着★
ディンケルスビュールは、鉄道駅もない小さな街だが、1618~1648年の30年戦争や第二次世界大戦で破壊されなかったため、木組みの家が建ち並び中世の雰囲気が今も残っている
★ディンケルスビュール「ドイチェハウス」(左から2番目の建物)★
7層の木組みが美しい「ドイチェハウス」は15世紀に建造され、現在はホテル兼レストランとなっている
★ディンケルスビュール聖ゲオルク大聖堂(ミュンスター)★
15世紀に建立されたゴシック様式の教会が街の中心にある。
塔からの景色が素晴らしいようだが登る時間なし。
この教会はゴシック様式の建物と塔のバランスが不釣り合いにみえる。
実は建設資金不足のため、塔の部分は教会の前身のロマネスク様式の塔なのだ
★ディンケルスビュール聖ゲオルク大聖堂(ミュンスター)★
聖堂内は、約62メートルの天井で広々とした空間が広がる
中世の街並みが残るローテンブルクは、ロマンチック街道のハイライトとして人気の高い街。
私たちはローテンブルクでバスを降り、旧市街のホテルに宿泊して、中世の街並みが残る旧市街をゆっくり散策することにしました。
★16:00;ローテンブルク・シュラネン広場到着★
ホテルまで旧市街の石畳の道を、重いスーツケースを転がして歩くのは大変。
他の日本人客のように鉄道駅でヨーロッパバスを降りて、駅からタクシー利用が賢明だったと思っても後の祭
り・・・・
◆◇ヨーロッパバスの当時の刻表では、ローテンブルクで観光の時間があったはずなのに、途中で時間を食いすぎたため、この日は観光の時間がなくなって、同乗していたひとり旅の日本人女性は残念そうだった。
どうしても下車してゆっくり観光したい街には宿泊するのがベストか。
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