ダイハツ『コルテオ』、試食しすぎで感動が薄れてしまった [お気に入り]
(『コルテオ』のチラシ)
“芸術の域まで達した舞台美術と、人間の限界を超えた技を見せてくれる夢のスーパーサーカス”『コルテオ』東京公演も5月5日までとなりました。
これまで何度もあった『シルク』の公演にはそれほど興味がなかった私ですが、数年前の中国旅行で『上海雑技団』を見て以来、たまにはサーカスを見るのも悪くないなと思っていました。
今回の『コルテオ』公演は、フジテレビ開局50周年企画ということで、2月4日の開幕日前からいつも以上に色々な番組を通じてのPRが繰り広げられました。公演に向けて練習中のキャストにインタビューするだけでなく、『コルテオ』の出演者がスタジオまで来て演技のさわりを披露するなど、映像をふんだんに駆使したみどころ解説など連日の大PR。“『コルテオ』を見ずして『シルク』を語ることなかれ?”
高額なチケットを若干お得に入手できる機会があったので、娘と一緒に見に行くことにしました。
寒い間は外出も少なくテレビを見る時間が多かったせいでしょうか、3月中旬の公演日までにはかなりの演目の予習がバッチリできました。あとは、実際の舞台で“奇跡を目撃する”だけ。
さて当日夜、原宿駅近くに『コルテオ』だけのために創られた大円形劇場には、極上の「夢」の世界を体験するために、小さな子供づれのファミリーからカップルまで幅広い年代の観客が続々と集まってきました。子供料金とはいってもそれなりのチケット代金ですが、不況とはいえ本物を見せたいという親心でしょうか。
(ロビーに飾られた『コルテオ』仕様のクルマ)
中に入るとイベント用仮設建物も昔よりもグレードアップしていました。舞台と客席の間にはヨーロピアンテイストの美しい絵画のようなカーテンが下がっています。大きなシャンデリアが下がっている円形の舞台でどんなパフォーマンスを見せてくれるのでしょうか?
開幕時間が近づくと、暗くなった場内のあちらこちらにバラエティに富んだクラウンたちが出現し、観客に絡んできて客席を盛り上げます。
冒頭の巨大なベッドの上でトランポリンのように飛び跳ねる演目が始まってまもなく、機材のトラブルで15分以上の中断という予想外のアクシデントが起きてしまいましたが、その他はスムーズに進行。
日本を始め世界各地から選ばれたキャストが、舞台袖のミニ・オーケストラの生演奏に合わせて次々に繰り広げるパフォーマンスは、どれもハイレベルで洗練された素晴らしいものばかり。子供の頃、公園のテント小屋で見たサーカスとは全く別物です。
風船を背中につけた子供のパフォーマンスはテレビで見たことがなかったので楽しかったのですが、その他はどれもが既に見たことのあるものに見えて、新鮮味が感じられません。
もちろん、五輪の体操競技よりもハイレベルに見える鉄棒の集団演技や、一瞬のミスが事故につながる複雑でハイリスクな空中ブランコなどは演技内容を知っていてもハラハラしました。それでも、何が起きるのか詳しく知らされていなかった方がもっと楽しめたのではないか? という疑問が今でも拭いきれません。
「夢のスーパーサーカス」という新しい世界へ誘うにはPR情報が必要ですが、事前情報が過多に提供された結果、私にとっては『予定調和』的になってしまい「夢」の舞台に求めた『意外性』を感じられなかったため感動が薄れてしまった?
オーをベガスで見てから、この世界の見方が
変わりました。エンタメの最高峰だと思います。
akb
by 1984(いくわよ)@nbcです。 (2009-04-25 09:47)
シルク・ド・ソレイユの芸術性の高さは音楽や衣装にもあらわれていますね。
「上海雑技団」も超人間業があったのですが、洗練度でシルクには及びません。
コルテオもテレビで見て、「素晴らしい!」と思って見に行きましたが、あまりにも予習しすぎたので「デジャ・ビュ(既視)感」が強くなってしまったので「本当ならもっと感動できたはずだったのに・・・」というのが感想です。
by ジョージ (2009-04-27 00:05)