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親しい友の旅立ちと、アカデミー賞の映画「おくりびと」 [生き方]

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この冬、学生時代からの仲間だった親しい友人のあまりにも突然の訃報が相次ぎました。

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(懐かしの大学キャンパス)

人生80年代時代というのに、団塊の世代はせっかちな人が多いのか、まだまだ一緒に色々楽しみたかったのにとても残念です。

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(信州・原村 リングリンク・ホール)

大学時代のクラブの後輩MM君は、学年が離れていたので学生時代は顔見知り程度でしたが、この数年は、一緒にリングリンク・ホールのイベントスタッフとして何度も原村通いをしました。クラブ仲間のMLなどに様々な話題を投稿して盛り上げ役をつとめたり、まめで世話好きな彼は、私や友人のブログにもしばしばコメントを入れてくれました。亡くなる2日前までメッセージのやり取りをしていた私たちは健康状態が悪いとは思いもしなかったので、心筋梗塞による急逝と聞いてもとても信じられませんでした。

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(タキシード姿のMM君の遺影)

密葬の翌週、原村仲間と一緒に井の頭公園近くのご自宅へ弔問にうかがいました。
喘息気味で年初から体調がすぐれなかったはいえ、ご家族にとってもあまりにも急逝だったのでご親族だけで旅立ちを見送られたようです。

私たちは、遺骨・位牌・遺影が飾られたお部屋でお線香をあげ、奥様とお話をするうちに、ようやく彼の旅立ちが現実であることを受け止めざるを得ないという気持ちになりました。お嬢さんの結婚式に撮影したという遺影はいつもの穏やかな表情でしたが、見慣れたカジュアルなシャツでなくおしゃれなタキシード姿のMM君はとてもかっこよく見えました

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(もう一度、皆で一緒に
ハイキングに行きたかったね!)


 MM君の急逝による喪失感が未だ抜けない先週、同じクラブの同期仲間として40年以上親しい付き合いがあり、2月初旬のOB会の会合でも進行役を務めていたMS君の早すぎる訃報が届きました

一昨年の春に病を得て闘病中ながら、社長職に復帰し、亡くなる数日前までいつも通りに仕事をしていたのでご家族や同僚にとっても本当に思いがけない容態急変でした。

MS君は、約10年前に大学のクラブ創設50周年記念冊子を編纂して上梓した後、現役学生とも交流する年1回の総会とは別にOB同士の定期的な交流の場として、ゴルフ部会やハイキング部会などの立ち上げに尽力。日ごろの活動を続けることで幅広い年代のOB同士の親睦が深まるように、事務局長としてOB会をまとめる中心人物でした。

通夜・告別式には、同期を中心とした学生時代からの仲間だけでなく、70代以上の先輩方から若い世代の後輩、さらには現役学生まで駆けつけました。誰からも愛され、信頼される人柄だった故人の思い出話などで旧交を温めましたが、これからは残された同期が協力してOB会を盛り立てていかなければ・・・

会社関係者多数がお世話してくださった盛大な式でしたが、式場の入り口には、幼いお孫さんや家族と一緒に撮った思い出の写真が飾られ、花いっぱいの祭壇の真ん中から参列者ひとりひとりに挨拶するようなにこやかな笑顔の遺影が迎えてくれました数年前ゴルフの時に撮影したというMS君の遺影は、学生時代からずっと変らないおなじみのヘアスタイルと若々しいシャツ姿でした。

だれもがいつかは「おくりびと」「おくられびと」になるのですが、2人の仲間の旅立ちを送るかたちは違ってもどちらも彼らの人柄を表すような素敵な遺影写真が印象的でした。最近は、遺影写真専門の写真館もあるそうですが、元気なうちにお気に入りの写真を毎年自分で更新するのはどうでしょう?

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ところで、映画界最大の祭典といわれる第81回アカデミー賞の外国語映画部門で、本木雅弘さん主演のおくりびと」が見事オスカー受賞を果たしました。

「おくりびと」は、遺体を棺に収める納棺師が、人間の生死をみつめる姿をユーモアをまじえて描いた作品ですが、本木さん演じる納棺師の美しい所作が印象に残っています。
10年以上前から映画化を考えていたという本木さんは、本物の納棺師のもとで、技術指導を受けたそうですが、ご遺体の着衣を着替えさせるシーンの美しい所作は、本木さんの端正な容姿と相まってまるで茶道のお手前を拝見しているようでした。

この映画は、日本国内の映画賞を総なめにし、アカデミー賞の前にモントリオール世界映画祭でグランプリを受賞した話題作ですが、『身内や親しい人との永久の別れ』というリタイア世代にとっては避けて通れない辛い儀式が題材なので、正直、映画館まで出かけるには気の重いテーマと思いがち。
私は、年末年始パリ旅行の帰国便機内でこの作品を観ることができたのですが、すみずみまでとても丁寧に作りこまれ、冒頭の雪景色のシーンや、遠くに山並みが見える山形の小さな田舎町の風景、チェロの演奏など音楽も心に染み入るようでした。

「おくりびと」という邦題よりも、英語のタイトル「Departures」の方が、死がテーマながら希望が描かれた前向きなストーリーの世界観をイメージしていると思います。

アカデミー賞受賞でロングラン上映の観客動員数が急上昇したとのこと。
もし、暗い内容の映画?とか、『食わず嫌い』で、まだ鑑賞していない方は一見の価値ありです。

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